2021年1月23日 (土)

内閣府計量分析室(オオカミ少年)の経済予測をどう理解するか(No.435)

内閣府は2021年1月21日に『中長期の経済財政に関する試算』を発表した。ここで予想された通りに日本経済が発展すると思ってはならない。次のグラフは過去の内閣府のGDP予測を実績値と比べたものである。内閣府は毎年3%成長をするのだとして右上がりのグラスを示すが、実際は横ばいだ。今回も赤線で示したように、3%成長するとして右上がりの銭を引いた。

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1995年に日本のGDPは5.449兆ドルで韓国のGDPは0.566兆ドルだったので日本のGDPは韓国の9.6倍だった。2019年の日本のGDPは5.079兆ドルに下がったが、韓国は1.646兆ドルであり、ほぼ3倍に増加した。1人当たり名目GDPで間もなく韓国は日本を抜き去る。このように経済成長に大きな差が生じたのは、この間韓国は歳出を7倍に拡大しているのに対し日本の歳出は僅か1.3倍の伸びに留まっていることが原因になっている。国がより多くの通貨を発行し市中に流せば、当然経済は拡大する。このことは例えば日経のNEEDS日本経済モデルによって確かめられており次の本に詳しく説明されている。
『120万円を配れば日本が幸せになる。井上智洋・小野盛司(2021)扶桑社』

内閣府の発表する経済予測は明かに間違いだ。しかしこの責任が内閣府計量分析室にあるのではない。彼らは真実を発表することを許されていない。政府から3%成長をするという予測を発表せよと無理な命令を受けており、真実を発言できない仕組みになっている。筆者は繰り返し内閣府計量分析室に電話し真実を発表せよと説得したが、どの担当者も政府から圧力を受けており、真実は発表できないと述べた。しかし発表された内容を注意深く調べると意外な真実が隠されていることが分かる。

内閣府試算では「成長実現ケース」と「ベースラインケース」の2つのシナリオが示されている。両者の最も重要な違いは歳出である。

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成長実現ケースでは歳出を拡大し続けるのだが、ベースラインケースではそれほど拡大しない。それ故成長実現ケースは積極財政、ベースラインケースは緊縮財政と見なすことが出来る。積極財政なら経済は発展し、緊縮財政なら経済は停滞する。このことは前述の日本と韓国の比較でも確かめられた。内閣府試算で名目GDPを比較してみる。

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このグラフより積極財政のほうが緊縮財政より経済が発展することが分かる。そこで次のような疑問が生じる。2020年度には非常に大きな財政支出があったのだが、名目GDPは逆に下がっているのはなぜか。これは2020年度はコロナ禍で消費が大きく抑えられたのが原因である。GDPに占める消費の割合は50%以上であり、コロナ禍で消費が抑えられたためGDPは逆に下がった。もし歳出の急拡大がなかったら、GDPの落ち込みは遥かに大きく大不況に落ち込んだだろう。名目成長率は次のようになっており、積極財政のほうが成長率は大きい。

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実質成長率も同様で積極財政のほうが成長率は大きい。
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積極財政だとハイパーインフレになるという説がある。インフレ率を見てみよう。

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積極財政ではハイパーインフレにはならず、見事に2%のインフレ率に達している。政府はこれを参考にして財政を拡大すべきだ。ただし日経のNEEDS日本経済モデルではこのような大きなインフレ率押し上げ効果は出ていない。積極財政では金利が暴騰し国債が暴落するという説を唱える人がいる。次に予測された金利を示す。

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このグラフで分かるように金利の暴騰はなくて緩やかな金利上昇となっている。ゼロ金利が続くよりこのように緩やかに金利が上がる。これは銀行を救う。国債の暴落はない。

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これで分かるように政府目標である2025年黒字化はほぼ不可能になった。かつて小泉内閣時代は2011年度基礎的財政収支黒字化を目標にしていた。それがどんどん先延ばしになり、2029年度黒字化ということになった。じりじり目標年度を先延ばしにするくらいなら、いっそ目標を撤廃したほうがよい。むしろ財政赤字を容認し経済成長率を目標にすべきだ。緊縮財政で衰退した経済を次世代に渡すより、積極財政で発展した経済を次世代に渡した方がよい。積極財政で財政赤字が拡大したら国の借金はどうなるかを次に示す。

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このように積極財政で債務は増えるのだが、GDPはもっと増えるので、債務の対GDP比は減っていく。

 

 

 

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2020年12月27日 (日)

日経NEEDS日本経済モデルの予測で2020年を振り返る(No.434)

日経NEEDSは日本を代表する日本経済予測プログラムである。内閣府も日本経済のモデルを持っているが、日経NEEDSのほうが、ケタ違いに精度が高い予測ができる。ただし一般的にどの経済モデルでも「予言」はできない。当たり前だがコロナ禍は事前に予言できなかった。

今年になって突然、コロナ禍に襲われ、緊急事態宣言が出され人との接触を8割削減せよと言われ、経済活動は大きく制限され、名目GDPの予測は4月、8月と大きく落ち込んでいった。つまり1月の予測は555兆円あたりから徐々に名目GDPは上昇を続けるというものだった。しかし4月には2020Q2(4月~6月)には526兆円に落ち込むとし、更に8月には507兆円にまで落ち込むとNEEDSは予測した。この落ち込みは非常に深刻で、その後ジワジワ回復するとしているが、2023年Q1(1月~3月)になっても2年前の水準に戻らないと予測した。

 

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これに対して景気対策が次々実行された。
第1次補正予算
 事業規模 117.1兆円 真水 30兆円弱
第2次補正予算
 事業規模 117.1兆円 真水 33兆円
第3次補正予算
 事業規模 73.6兆円 真水 32.3兆円

これらのお陰で名目GDPは押し上げられ12月の予測では2022年Q2には2020Q1のレベルに戻ると予測した。このように景気対策は確実にGDPを押し上げ、国民を豊かにする。

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このように予測がどんどん変化するようでは、予測はその時点での予測にすぎないので将来どうなるか分からないのであれば意味がないと思うかもしれない。しかし天気予報と違い、政府が政策変更をすれば経済が著しく改善することが予測可能である。その改善幅に関しては突発的に何が起きようと大きな影響を受けない。

もちろん、これらの景気対策に加え追加の対策がなされるなら、更にGDPは押し上げられる。現金給付を繰り返し行うなら次のような結果が予測される。
http://ajer.cocolog-nifty.com/blog/2020/10/post-2f386d.html

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公共投資を増加させた場合は次の図のようになる。

http://ajer.cocolog-nifty.com/blog/2020/03/post-2ef90f.html

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消費税減税で景気刺激を行った場合は次のようになる。

http://ajer.cocolog-nifty.com/blog/2020/06/post-350bb1.html

 

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経済状態が変われば予測は影響を受ける可能性がある。例えばワクチンがどれだけコロナを収束させることができ、それにより経済活動を活性化させるかにより変わってくる。重要なのは、現金給付や公共投資や消費税減税がどれだけGDPを押し上げるのかが、NEEDSによって求めることができるということである。

これまでは緊縮財政派の反対が強く積極財政への転換はできなかった。ハイパーインフレや国債暴落、金利暴騰などを心配していたのだが、今年は何度も大規模な景気対策を行っているが、そのようなことは起こらなかった。そろそろそういった心配はいらないことを理解してもらえたのではないか。今こそ本格的な積極財政への転換を期待したいものだ。

国の借金を増やしてはいけないと繰り返し言われてきた。次の世代で返さなければならないのだと。しかし忘れてはならないのは、国の借金は返さなくても次の世代では更に増やす事ができるのだし、永遠に増やし続けて全く問題ない。これは事実上通貨発行なのであり、独自通貨を持っているすべての国で言えることだ。ただし借金と言っても外国から借り入れているお金はきっちり返さなければならない。日本の場合、借金は円建てなので、日銀が刷ったお金で返せるので全く問題なしだ。世界中で「国の借金」を増やしており、増やしても大丈夫だという常識が広まりつつある。

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国の借金を返そうと、基礎的財政収支の黒字化が目標とされていた。返さなくてもいいと理解されれば、基礎的財政収支の黒字化目標は撤回されなければならない。

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上図のように2020年度の基礎的財政収支は著しい赤字となった。もうこのような馬鹿な目標は撤回して欲しい。

 

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2020年11月15日 (日)

マネーの量と経済成長(No.433)

バブル崩壊の前は日本経済は成長していた。その頃はマネーの増加率は年率10%前後だった。バブル崩壊後は増加率は3%程度に落ち、経済の成長は止まった。つまり日本経済が成長するにはマネーを年率10%程度増やす必要がある。
下図はマネー(2004年3月以前はマネーサプライ、それ以降はマネーストック)の増加率を示した。

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アベノミクスでもマネーは増えているが、この程度の増加では経済成長に繋がらない。2020年は大きく伸びているが、コロナ禍で自粛生活をしたため逆にマイナス成長になった。
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マネーの量は国によって違う。日本人は倹約の傾向が強いから日本経済のためには諸外国より多くのマネーが必要になる。
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中国は製造業を急激に伸ばして発展してきた。1995年頃は日本の製造業はGDPにおいてほとんど米国に並んで世界一であった。しかしマネーが十分供給されなかったことも原因の一つとなり、中国などにシェアを奪われてしまった。
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消費に関しては中国はまだ水準は低く伸びる余地が大きい。14億人の国民が本格的に消費を始めたらGDPを大きく伸ばすに違いない。

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次の図は消費減税を行った場合どの程度マネー(マネーストック)が増えるかを示している。マネーの増加は限定的だが、消費税減税により物価が下がることによりマネーの価値が上昇するから消費刺激効果はこのグラフで示すより大きい。

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次の図は公共投資を行った場合のマネーの増加である。消費減税の場合より大きい。

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次の図は現金給付を行った場合のマネーの増加である。直接マネーを国民に渡すのだからマネーの増加は大きくなるし大きなGDP押し上げ効果になることが理解できる。

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マネーと言っても様々な種類がある。
(1)マネタリーベース:日銀券発行高と貨幣流通高と日銀当座預金の合計
   日本銀行が世の中に直接的に供給するお金の合計
(2)M2:現金、要求払預金など銀行が扱うお金
(3)M3:M2にゆうちょ銀行が扱うお金なども加わった
マネーストックとは日銀、銀行、ゆうちょ銀行全体から、経済全体に供給されるお金の全体を示す。
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日銀券ルール:
日銀が保有する長期国債の残高を日本銀行券(お札)の流通残高以下に収める。

2001年に設定された。日銀がお金を刷って国債を買うとハイパーインフレになると言われ、禁じ手だとされ「劇薬」だと思われていた。しかし景気低迷が続いたので、アベノミクスで方針転換され日銀による国債の大規模な買い入れが始まった。これによりすぐに景気が回復しインフレ率も上がると一部の人は信じていたようだが、全くそのようにはならなかった。上図のようにマネタリーベースが増えてもそれに並行してM2やM3が増えるわけではなかった。
日銀がお金を刷って国債を買っても、そのお金は日銀当座預金に入るだけで貸出に回らなかったからマネーストックは増えなかった。企業の将来不安が強く、投資意欲が低いので貸出が伸びないのが原因である。消費増税、歳出削減の政策が状況を悪化させた。

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2020年11月13日 (金)

法人税減税の経済効果を日経のモデルで調べた(No.432)

法人税を上げて消費税を下げるという提案がされることがある。その方が庶民にはメリットがあると思われているのかもしれない。しかし筆者の計算ではコロナ禍による大きな経済の落ち込みから立ち直るには消費税率を0%にしてもまだ足りない。そうであれば、消費税と法人税を同時に下げる可能性も考えるべきだが、ここでは法人税減税を単独で行った場合どの程度景気押し上げ効果があるのかを考える。法人税を下げることは単に景気押し上げ効果があるだけでなく、外国資本を日本に呼び込む助けになる。もちろんやり過ぎるとタックス・ヘイブンとして外国企業に税逃れのために利用され国際的な非難を浴びる可能性がある。ここでは法人税率の減税幅を0%、5%、10%、15%の4通りを計算する。減税は2020年Q4から行うとする。まず名目GDPから示す。法人税減税による押し上げ効果は小さい。名目GDPは2020Q1では547兆円であるのに対し、減税無しだと2023Q1には546兆円なのでまだ戻っていない。15%減税の場合は2023Q1には553兆円となりなんとか2020Q1のレベルと超えるのだが、僅か6兆円超えるだけだから景気対策としては不十分である。2002年にも法人税減税の計算を試みたが、当時は法人税減税の景気の押し上げ効果は遥かに大きかった。
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このように法人税減税によるGDP押し上げ効果はかなり小さくインフレ率の押し上げも限定的であるから、次の図で示すように実質GDPも似たようなものになる。
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民間最終消費はほとんど増えない。増加幅は消費減税の場合よりはるかに小さい。

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それに比べれば住宅投資の伸びは大きい。

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法人税減税で株価は上昇する。
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法人税減税で若干の消費の伸びや住宅投資の伸びがあり、それにより企業の経常利益を押し上げる。
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下図のように消費者物価への影響はごく僅かであることが分かる。
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下図のように失業率の押し上げ効果も小さい。
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法人税減税の経済効果を日経のモデルで調べた(No.432)

法人税を上げて消費税を下げるという提案がされることがある。その方が庶民にはメリットがあると思われているのかもしれない。しかし筆者の計算ではコロナ禍による大きな経済の落ち込みから立ち直るには消費税率を0%にしてもまだ足りない。そうであれば、消費税と法人税を同時に下げる可能性も考えるべきだが、ここでは法人税減税を単独で行った場合どの程度景気押し上げ効果があるのかを考える。法人税を下げることは単に景気押し上げ効果があるだけでなく、外国資本を日本に呼び込む助けになる。もちろんやり過ぎるとタックス・ヘイブンとして外国企業に税逃れのために利用され国際的な非難を浴びる可能性がある。ここでは法人税率の減税幅を0%、5%、10%、15%の4通りを計算する。減税は2020年Q4から行うとする。まず名目GDPから示す。法人税減税による押し上げ効果は小さい。名目GDPは2020Q1では547兆円であるのに対し、減税無しだと2023Q1には546兆円なのでまだ戻っていない。15%減税の場合は2023Q1には553兆円となりなんとか2020Q1のレベルと超えるのだが、僅か6兆円こえるだけだから景気対策としては不十分である。2002年にも法人税減税の計算を試みたが、当時は法人税減税の景気の押し上げ効果は遥かに大きかった。
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このように法人税減税によるGDP押し上げ効果はかなり小さくインフレ率の押し上げも限定的であるから、次の図で示すように実質GDPも似たようなものになる。
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民間最終消費はほとんど増えない。増加幅は消費減税の場合よりはるかに小さい。

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それに比べれば住宅投資の伸びは大きい。

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法人税減税で株価は上昇する。
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法人税減税で若干の消費の伸びや住宅投資の伸びがあり、それにより企業の経常利益を押し上げる。
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下図のように消費者物価への影響はごく僅かであることが分かる。
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下図のように失業率の押し上げ効果も小さい。
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所得税減税の経済効果を日経のモデルで調べた(No.431)

所得税減税だけでコロナ禍で落ち込んだ経済を建て直すのは荷が重すぎる。最大限所得税減税を行ってもまだ景気の押し上げ効果は小さすぎる。ここでは所得税の減税幅を15兆円、10兆円、5兆円、0兆円の4通りの計算を行う。次の図は名目GDPである。2020Q4から減税が始まる。2020Q3から2021Q1までの間名目GDPが下がっているが、これはコロナ禍で窮地に追い込まれた企業を救うために出されていた支援金が打ち切られるためだと推測される。雇用・所得環境の悪化が足を引っ張り、消費は伸び悩む。2023Q1で名目GDPを比較すると15兆円減税のほうが減税しない場合より9兆円大きい。
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物価の影響を除いたのが次に示す実質GDPである。
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次の図で示すようにこの程度の減税では物価に及ぼす影響は非常に小さい。

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失業者も減税による影響は小さい。
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次の図のように所得税減税により消費は押し上げられる。

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住宅投資の押し上げ効果は比較的大きい。

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消費の拡大により企業の経常利益が拡大する。

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企業の利益が拡大すると株価も上昇する。ただし2020年11月12日現在の株価は25520円であり、下図の予想よりかなり高い。これはコロナワクチンの開発成功のニュースで押し上げられたことも影響した結果である。

 

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