2012年4月28日 (土)

物価の安定ができないと宣言した白川日銀総裁を解任せよ(No.116)

日本銀行の白川総裁は4月21日、米ワシントンで講演し、「中央銀行の膨大な通貨供給の帰結は、歴史の教えにしたがえば制御不能なインフレになる」と述べた。日銀の役割は物価の安定であり、自分はインフレを制御できないと認めた白川氏には、日銀総裁の資質に欠くのは明らかだ。これはジェット機の操縦ができない人にジェット機の機長をやらせるようなもので、危険極まりない。

白川氏の発言は、昭和恐慌時の高橋是清が日銀の国債引受で経済を立て直したが、それが結果的に戦後のハイパーインフレを引き起こしたと言いたいのだろう。しかし、高橋財政は日本を昭和恐慌から立て直した。世界大恐慌から日本は世界最速で経済を立て直し、世界的に高く評価されている。物価も以下のグラフに示すように、ちゃんと制御できている。

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高橋財政の間は、インフレ率が高まると日銀が引き受けた国債を売り出してインフレを制御したし、ちゃんとインフレを制御できていた。1936年の226事件で高橋是清は暗殺され、それに続いた馬場鍈一財政では通貨の乱発で軍備強化に走り第二次世界大戦へと突入していった。ハイパーインフレになったのは、敗戦で国土が焼け野原になり、生産力が激減し、物不足になったからであり、こういった事が現在の日本で起きると白川氏が考えているとしたら、時代錯誤も甚だしい。

世界大恐慌の後、世界各国が大規模な景気対策を行ったが、ハイパーインフレに陥った国は無い。ハイパーインフレになるには、次の3つの条件が必要だ。
① 極度の物不足
② 外貨不足で輸入できない
③ 国が通貨を過度に増発する

白川氏が、現在の日本でこの3条件が整うと思っているのであれば、全く見当外れである。インフレの制御の方法はたくさんある。
①売りオペ、
②政策金利を上げる
③預金準備率を上げる
④緊縮財政
どんな激しいインフレでも、これらの手段を駆使すれば、簡単に止まるということは歴史が証明している。ただちに日銀法を改正し、日銀総裁の資質を欠いている白川氏を解任せよ。

4月25日にはバーナンキFRB議長は、サブプライム危機からアメリカは脱却することに成功したことを高らかに宣言した。日本のような馬鹿な真似をせず、きちんと中央銀行からの資金で立て直したという。2003年に彼は来日し、5月31日に講演をしている。その詳しい内容は以下のサイトを参照して頂きたい。
http://shimotazawa.cocolog-wbs.com/akebi/2008/06/post_ad64.html

バーナンキは、あの時言ったことをアメリカで実行し大成功だったし、日本もあの時自分が言った通りにしていたら、日本経済が救われたのにと主張している。その政策とは、日銀に国債を買わせ、その資金で減税やその他の財政支出に使う。それによりGDPは増大し、税収も増え、国の借金のGDP比は減っていく。まさに我々日本経済復活の会が主張する政策と全く同じだ。バーナンキは今でも我々の考えと全く同じだ。

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2012年3月14日 (水)

日経日本経済モデルによる公共投資の影響の解析(No.115)

公共投資は無駄の象徴として、近年減らされ続けた。昨年の大震災を経験し、本当に公共投資は無駄なのかを再検討すべき時に来ている。公共投資を減らしたものの財政は改善せず、国の借金はますます増えている。しかも大震災に対する復興事業として、公共投資を増やさずにいられなくなっている。ここで、日本経済新聞社の日本経済モデル(NEEDS)を使い、公共投資を増やした場合の影響の試算を示すことにした。

まず名目GDPの伸びを示す。

名目GDPの増加幅(兆円)

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例えばこの表の右上の127.8702という数字は、5年間、毎年50兆円の公共投資を続けた場合、名目GDPは公共投資を増やさなかった場合に比べ名目GDPが127.8702兆円増えるということを意味している。ただし、この規模で本当に公共投資を増やすことが可能なのか、入札不成立が続出しないかなどという疑問はあり、公共投資の増額には限度があるのではないかということは検討課題とし、ここではNEEDSから得られた結果をそのまま掲載する。

実質GDPの増加幅(兆円)

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名目GDPの伸びの一部は物価上昇から来ていることが分かる。次にインフレ率を示す。

消費者物価指数の変化(%PT)
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投資が偏ると、その分野の人件費を押し上げるので、それに引っ張られ全体の物価に影響を及ぼすと考えられる。経済全体を引き上げるような投資のほうが、更によい結果が得られるかもしれない。次に民間設備投資を示す。

実質民間設備投資の増加分(兆円)
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公共投資の増額に刺激され、民間設備投資も増えている。
法人企業営業利益の増加分(兆円)
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法人企業営業利益は2年目でピークになる。雇用者報酬が増えているので、それに利益の一部が奪われたのが原因の一つ。

1人当たりの雇用者報酬の伸び(万円)
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1人当たりの雇用者報酬が伸び続けるから、所得税収は伸び続ける。可処分所得が増え消費が伸びる。

実質民間最終消費支出の増額分(兆円)
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建設業界で人手不足が深刻になる。

失業率の変化(%PT)
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失業率は改善する。ただし、公共投資を重視しすぎると、雇用のミスマッチが深刻になる。次は、財政赤字を考える。

政府バランスの変化(兆円)

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国の借金のGDP比はどうなるだろうか。内閣府によれば2011年度の名目GDPは470兆円と見込まれている。財務省発表では2011年度末の国の借金は1024兆円であり、これはGDPの218%である。上記政府バランスの5年間の数字を加えると、50兆円の景気対策の場合は-66.5兆円となる。これだけ国の借金が増えるとすると国の借金の増加率は6.5%だ。一方名目GDPは127.8兆円増加するから、27.2%も増加することが分かる。つまり5年後の国の借金のGDP比は182%にまで減少し、将来世代へのツケを大きく減らすことが分かる。

法人税の増加分(兆円)
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法人税収は大きく伸びている。これは企業の営業利益と関連がある。

所得税収の増額分(兆円)
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デフレは借金を重くすることは、誰もが理解している。デフレ下で、国の借金は増え続けている。しかしいつの日が、日本もインフレ経済に移るだろう。インフレは国の借金を消してくれるが、適正な投資を行わなかったためのインフラ整備の遅れは、次世代へのツケとしていつまでも残る。電力不足、電気料金の高騰、震災復興の遅れ、道路渋滞、高速道路等の老朽化等、ただちに巨額投資を行わなければならない事業は山積している。公共投資は将来世代へのツケを増やすのでなく、減らすのだというのがこの試算の結論である。

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2012年3月13日 (火)

日経日本経済モデルによる大規模景気対策の影響の解析(No.114)

政府の2012年度予算で、2012年度末には国の借金は1085兆円になると言われている。野田内閣が提案している5%の消費税増税を行っても、国の借金の額も、国の借金のGDP比も増え続けると、政府が2012年1月24日発表の「経済財政の中長期試算」は予測している。増税、公務員給与の削減、年金の削減、歳出カット等、国民には地獄の苦しみを押しつけた結果として、次の世代には更に大きなツケを残すという最悪の政策を政府は行おうとしている。

我々には対案がある。国の借金の増加は止められないにしても、国の借金のGDP比は、GDPを増やすことにより減少させることは可能だ。そのことを日本経済新聞社の日本経済モデル(NEEDS)を使って示す。

GDPを増加させるには、政府支出の増大か減税によって実現可能である。ここでは法人税減税と公共投資増大を5年間行った結果を示す。詳細は
『これでいける日本経済復活論』小野盛司、ナビ出版
を参照していただきたい。

まず次の表で、名目GDPへの影響を示す。

名目GDPの増加(兆円)

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例えば、5年目、50兆円で192.5293となっているのは、毎年50兆円の追加財政出動を行えば、5年後には追加財政出動が無かった場合より192.5493兆円だけ名目GDPが増えているということを意味する。失われた20年で減少を続けた名目GDPだが、人口減少にも拘わらず、大幅に増加させることが可能だということを、この試算は示している。この増加の一部は、単にインフレによるものであり、それを除いた実質GDPの増加幅はこれより小さい。

実質GDPの増加(兆円)
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実質GDPの増加は、単に数字の上での増加ではなく、実際に国民の暮らしが豊かになることをこの試算が示している。つまり、デフレ経済においては、あり余るモノが、ちゃんと国民に分配されないでいるのだが、これがきちんと分配され、それにより国民が豊かになる。

上記の試算は、金利を固定して行っている。つまり金利が上がりそうになると、日銀が介入する。例えば、10年物の国債の金利が動かないように、ある一定の金利以上の国債が売られそうになれば全部日銀が買うという戦略である。それにより、日銀資金が実体経済に流れ、物価上昇が起きる。どの程度の上昇が起きるか試算した結果を以下で示す。

インフレ率の増加(%PT)
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財政出動を行うとハイパーインフレになると信じている人がいる。しかしインフレ率は需要と供給の関係で決まる。デフレから一気にハイパーインフレに転じるためには、ある日突然大規模な需要が発生し、モノ不足が一気に深刻にならなければ無理だが、そのようなモノ不足も、輸入で補うことができることを考えれば、非現実的ではないか。

GDPデフレーターの上昇(%PT)
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GDPデフレーターの上昇率は、消費者物価の上昇率より小さい。これは生産性の向上により値上がりをある程度吸収できることを示している。

景気対策に対しての反対理由の一つとして主張されるのが、金利暴騰・国債暴落である。金利が10年物の国債の金利と仮定するのであれば、上記のように日銀の介入により金利の変動をゼロにすることができる。それに対し、日銀が介入を行わなかったらどうなるかを次に示す。

金利上昇幅(%PT)

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毎年50兆円の景気対策を5年間続けても、金利上昇幅は2.889ポイントにすぎない。年率は0.58ポイントだ。これでは国債暴落とはとても言えず、国債保有者も十分対応する時間がある。金利がジワジワ上がってきたら、国債購入者は物価変動型の国債とか、短期国債とかという金利上昇で損失を最小限に抑える国債の購入に切り替えるだろう。景気が良くなれば、税収は増える。どの位増えるかを以下に示す。

消費税増収額(兆円)
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法人税増収分(兆円)
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大規模な法人税減税を行うという仮定なので法人税収は減少するが、それでも景気回復でかなり取り戻す。

所得税増収分(兆円)
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消費税、法人税、所得税増額分合計(兆円)
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消費税、法人税、所得税だけ上記に示した。地方税等は省略した。この3つの合計額では、初年度は大幅減税のために、税収は減る。しかし時間の経過と共に景気が回復し税収が増えてきて、3年目には増収となり、その後は大幅に税収は増え続ける。次に政府バランスを示す。国の借金は政府バランスが赤字だと増え、黒字だと減る。

政府バランス(兆円)
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確かに、初年度は大規模減税と財政支出のために赤字は膨らむが、その後税収増のために、みるみる財政は好転し、50兆円の場合、5年目には約22兆円も改善している。

国の借金のGDP比はどうなるだろうか。内閣府によれば2011年度の名目GDPは470兆円と見込まれている。財務省発表では2011年度末の国の借金は1024兆円であり、これはGDPの218%である。上記政府バランスの5年間の数字を加えると、50兆円の景気対策の場合は-37兆円となる。これだけ国の借金が増えるとすると国の借金の増加率は3.6%だ。一方名目GDPは192.5兆円増加するから、40.9%も増加することが分かる。つまり5年後の国の借金のGDP比は160%にまで減少し、将来世代へのツケを大きく減らすことが分かる。

景気が良くなれば、資金需要も生まれ、銀行貸出も増えカネの流れもスムーズになる。次はマネーサプライの増加を示す。

マネーサプライの増加(兆円)

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もちろん、企業も積極的に人を採用するので失業率も大きく減少する。

失業率の変化(%PT)

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利益が増加した企業の間で、人材確保の競争が始まる。成長産業では給料を上げてでも人を確保しようとする流れができ、雇用者報酬が増加してくる。

1人当たりの雇用者報酬の増加(万円)

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企業の繁栄は、株価を押し上げ、それが設備投資を容易にする。

日経平均株価(円)
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この試算は、日本最大級の経済データを持つ日本経済新聞社の経済モデルによる試算結果である。結果の信頼性は、モデルの予測の正確さで判断できるし、試算の実行は筆者でなくても、野田総理でも誰が行っても同じ結果が出る。GDPやデフレーター等の予測値を比べれば、内閣府の経済モデルより桁違いに信頼性が高いことが分かる。

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2012年3月 6日 (火)

安住財務大臣が、日本はデフォルト(国債が紙くずになる)の危険があると発言(No.113修正版)

本日(2012年3月6日)の予算委員会で江田憲司氏の質問に答えて、日本がデフォルトの可能性が出てきたと語った。江田氏の質問は2002年に財務省が出した外国格付け会社宛意見書要旨の内容についての見解を質したものだ。これは今でも財務省のホームページで見ることができる。

http://www.mof.go.jp/about_mof/other/other/rating/p140430.htm

ここには『日・米など先進国の自国通貨建て国債のデフォルトは考えられない。』と書いてある。江田氏がこれに対する安住財務大臣の見解を質したが、その安住氏の回答は「10年前とは状況が違う。今はデフォルトの危険が出てきた。」だった。つまり日本政府として、国債が紙くずになる危険が出てきたという見解だ。

江田氏が「通貨発行権」があるではないかと質すと、そういう問題ではないと強く否定した。つまり政府は1000兆円の借金を踏み倒すぞという強い意志を示したのか?

遂に借金を踏み倒すのか。それなら消費税増税なんていらない。しかし、国債を売るときに、これは国が保証するのだから絶対安全と言ったのとの整合性はあるのだろうか。ここのところを江田氏に追求して欲しかった。デフォルトの可能性があるのであれば、国債を販売するときに、これは紙くずになる可能性がありますが、それでも買いますかと言ってから売るべきだ。誰も買わなくなったら借換債もアウトだから償還の財源が無くなり絶対安全とは言えないはずだ。絶対安全を主張する根拠は通貨発行権が大前提となる。しかし、それを否定したが矛盾だと江田氏に追求して欲しかった。

私が質問者であれば、次のようになる。

Q.国債のデフォルトの危険があるとの認識ですね。

安住:その通りです。

Q.デフォルトとは債務不履行という意味です。つまり借金を返さない、具体的には国債が紙くずになるということです。

安住:そうではありません。金利が急上昇するということですが、償還期限まで持てば必ず元本と利子は全額もらえます。

Q.それはデフォルトとは言いません。デフォルトの定義を言って下さい。

安住:CDSが値上がりして、国債の信用が下落するということです。

Q.あなたは、デフォルトの意味を全く理解していません。もう一度繰り返します。あなたは『日・米など先進国の自国通貨建て国債のデフォルトは考えられない。』というのは10年前であって、現在はデフォルトの危険があると言ったのですね。それともこの発言を取り消しますか。

・・・ここで予算委員会は中断・・・

 

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2012年3月 1日 (木)

財政破綻で制御不能なインフレ? その時、名目GDPは急拡大する!(No.112)

アップルの企業価値を表す時価総額が40兆円を超えた。これは、「日立製作所」や「パナソニック」、「ソニー」など、日本の大手電機メーカー8社の時価総額の合計の3.7倍に相当する。もう日本の製造業は駄目なのか。そうではない。

失われた20年から脱却する方法はいくらでもある。その一つが財政を破綻(本当の意味の破綻ではないが)させ、日銀の国債引受をさせること。そう言うと馬鹿なエコノミストは『制御不能なインフレ』になるという。モノ余りの時代、一体どの商品がそんなに急騰するのか聞いてみたいものだが、しかしそうなれば当然の事ながら、名目GDPは制御不能なほどの急拡大する。これぞ第二の「奇跡の経済復興」だ。

モノ余りの時代、「制御不能なインフレ」を恐れる必要は全くないし、むしろ待ってましたと喜ぶべきだ。その時、国の借金はあっという間に消えていくのだから。1000年間、増税しても消えない国の借金が、労せずに消えるのだ。魅力的だと思わないか。

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この状況を図にしてみた。デフレはモノ余り。つまり所得(需要)が少なすぎて、モノが買えない。所得がもっとあれば、マイホーム等を買えるのに、経済政策の失敗のため国民は我慢しなくてはならなくなり、建築業者等も注文が少なすぎて困っている。日銀からカネを引き出して国民に渡せば、多くの国民がマイホーム等を入手できるのに。こんな馬鹿な政府・日銀を動かす方法がある。それは財政を破綻させること。

具体的には、全国民で国債の不買運動をし、「国債が暴落する」というデマをネットで大々的に流す。平成22年1月8日に菅元首相はこのまま赤字国債を発行するような状態は、2年先は無理などと発言しているから、国民の間では財政がそろそろ破綻するぞと思い始めている。菅元首相に、あなたの言ったとおり、今年は赤字国債の発行は無理なのですねと確認してみたらどうだろう。当時首相だったので、発言は極めて重い。今年の2月2日の朝日に三菱東京UFJ銀行も国債急落に準備していると出ていた。

警戒して、誰も国債を買わなくなったらどうなるか。日本経済がどうなろうと全く気にしない政府日銀だが、国債が売れなくて自分たちの給料を払うカネが無いとなれば、話しは別だ。渋々、国債の日銀引き受けをやらざるを得なくなる。

そうなれば、円の信認が失われ制御不能なインフレになるというのが馬鹿なエコノミストの定説だ。モノ余り、供給過剰の時代、日銀からおカネがどんどん出てきたらどうなるか。それによってモノが減るわけでもなく、突然供給力が落ちるわけでもない。当たり前の事だが、コメがいきなり足りなくなって餓死者が出るなんてあり得ない。それどころかコメを作りすぎないように政府の減反政策も続くし、モノ余りは続く。しかし、マイホームが欲しいと思っていた人にカネが渡ると、念願のマイホームを注文するし、需要不足で青息吐息だった建築業者も大喜びだ。

上の図で示しように、日銀の国債引受によって、モノの供給が減るわけがない。日銀が何をやろうと、円の信認が失われようと失われまいと、農家はコメを作り続けるし、キャノンの工場もカメラを作り続け、新聞社も新聞を刷り続ける。しかし、おカネが日銀から出て行くと、確実に需要は増える。つまり、それまで使われなかったモノ、供給力、そして人的資源、生産設備が生かされてくる。

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上図のように、デフレの時代は、余ったモノは使われることなくムダになっていて、これが経済の停滞・縮小を招いていた。ムダと言ってもよくマスコミで問題にされる予算のムダは数十億円とか数百億円程度だが、こちらのムダはその1000~10000倍の規模で、極めて深刻だ。ところが日銀からカネが出て行くと、国民の所得が増え、モノが有効に使われるようになり、需要が供給を上回るとモノの取り合いになりインフレにはなるが、デフレのようにモノを分配し切れずにムダにすることはない。需要が伸びれば企業は設備投資して、更に多くのモノを生産するから、より多くのモノが分配されるようになる。インフレになっても所得はそれ以上増え、実質所得は増えていく。その逆なら、国民はモノを買えなくなってデフレに逆戻りする。インフレが続くための絶対条件は可処分所得がインフレ率以上に増えることだ。それにより国の借金(つまり将来世代へのツケ)は消えていくのだから、こんな良いことはない。

このとき銀行が軒並み潰れておカネの流れがストップすると主張する者もいるだろう。だから景気をよくしてはいけない。このままずっとデフレでいようと政府・日銀は考えている。しかし、日本人はそこまでマヌケなのだろうか。政府は国債の日銀引き受けによっていくらでもカネを手に入れることができる。それなら銀行を助けて、カネの流れを確保することもできるし、潰れるところは潰して、それ以外の所でカネの流れを確保することも可能だ。

当然の事だがデフレからインフレに転じたときに国債は値下がりする。インフレはモノの値上がりだけでなく、株も上がり、預金金利も上がってくる。インフレでも金利が上がらなければ、銀行におカネを預けると確実に目減りするから銀行に預ける人はいなくなってしまう。

金利が上がると、長期国債を多く保有している銀行などは多額の損失を出す。日銀の試算だと国債金利が1%上昇しただけで、銀行債権は6兆円下落するとのこと。もちろん、貸出金利も上昇し、利益も拡大し、保有する株式も値上がりして、トータルでどうなるかは分からない。それに三菱東京UFJ銀行のように長期国債を短期国債に替えておけば損失を減らすことができる。最悪、銀行が全部破綻しそうになれば、政府は日銀国債引受で得た資金を注入してやれば、銀行は営業を続けられる。そのとき経営者の責任問題は発生するが、銀行側以上に、半強制的に国債を金融機関に引き受けさせた財務省に責任があるのではないだろうか。

政府は1000兆円を超える借金を抱えているから、金利が上がれば、もちろん利払いは増える。だから政府は、金利上昇を極端に恐れている。景気回復と金利上昇は連動して起きるのだから、政府は利払いを減らすために、わざと景気を悪くして金利が上がらないようにしている。歳出削減・増税をやりたがる政府だが、国はそれによって借金を減らすのではなくむしろ、それによって景気を悪くし金利を抑えることで利払いを減らそうとしている。嘘だと思ったら、内閣府計量分析室に直接電話して確認すればよい。そんなもののために我々が犠牲になり、日本経済を停滞させてよいのか。利払いが大変なら国債を日銀に買わせておけば、払った利子は日銀経由で国庫に返ってくる。

自民も民主も、党首は増税したいようだ。しかし、デフレ=モノ余りの時代に何をすべきか、もっと頭を冷やして考えたらどうだ。政府はおカネをいくらでも作り出せるし、いくらでも日銀から引き出せる。モノが余っているなら、もっとモノが国民に届くよう努力すべきだし、それにはおカネを国民に渡すことだし、それによって国債が暴落し銀行が破綻しそうになっても、カネを持っている政府は対策が取れるはずだ。確かに人類が経験のしたことのないほどの大事件・大混乱が金融の世界に起こるかもしれない。カネをいくらでも引き出せる政府は、何が起きても対応できる。崩壊寸前かもしれないが、今ならまだ日本の製造業を救うことが出来る。

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2012年2月23日 (木)

政府は消費税増税で景気が悪くなればよいと思っている!内閣府に電話して確認。(No.111)

内閣府の発表した「経済財政の中長期試算」の内容は欺瞞的だ。電話して、内容を問いただしたが、検討して後で答えると言って電話が切られ、電話が掛かってもない。昨日、再び電話して解答を催促したが効果無し。本日再度電話で聞いた。びっくりする答えが返ってきた。

要するに、この内閣府の試算は、「消費税増税をしても、景気は悪くならないし、GDPは超特急で伸びる。税収は増え、国債費は減る」という内容。よくもまあ、こんなウソを発表できるものだと思う。なぜ、国債費(国の借金の利払い等)が減るのかと聞いてみた。答えは「消費税増税をすれば、景気が悪くなり、金利が下がり国債費が減る」ということだった。やはり、野田内閣は増税で景気を更に悪化させたいのだ。どんなに国民を犠牲にしも財政を改善したいということ。

あの試算を見れば、一見GDPは下がらず、景気が悪くならないように見える。しかし、それには裏がある。消費税増税を言う一方で、社会保障費を増やし、実質GDPだけは下がらないようにしている。消費税増税幅を発表しながら、社会保障費をどれだけ上積ずみするかは隠す。これだけ社会保障費が増えている時に、更に社会保障費を上積みする必要があるのだろうか。その上積み資金の捻出のための消費税増税であれば、我々ははっきりNOと言うべきだろう。

しかし、消費税増税はそんな目的だと我々は聞かされていない。増税が無いと社会保障制度が維持できないと聞かされてきた。しかし、今回の試算では増税分は社会保障制度の維持に使うのでなく、社会保障費の上積み分に使うのであるから、社会保障制度維持には使われない。本当に社会保障費に維持に使われるとしたら、上積み分が無くなり、景気は大幅に悪化する。どれだけ景気が悪化するかは内閣府の別の発表がある。
http://www5.cao.go.jp/keizai3/econome/ef2rrrr-summary.pdf
それによれば、実質GDPは1.5兆円下がり、消費は3.1%減少、消費税が物価に上乗せされるので、物価は3.9%上昇、可処分所得は1.4%減少する。更に恐いのは、デフレで長期下落傾向にある日本経済にこれが追い打ちをかけることだ。1997年には521兆円あった日本のGDPだが、14年後の2011年には470兆円まで落ち込み、下落は止まっていない。所得も減る一方の時に大増税により、日本経済は悲惨なことになる。これ以上貧乏になれば、年金制度維持や1000兆円の国の借金など夢のまた夢となる。

橋本内閣の消費税増税では、景気が悪くなり結局税収は減った。アジア通貨危機のせいだという意見もあるが、通貨危機が去った後、世界は30年に一度と言われるほどの好況になったが、それでも税収は回復しなかった。内閣府に電話してこのことに関する見解を聞いたが、その答えは、景気が悪くなり減税をしたからだそうだ。景気が悪くなっても更に増税をすべきだったと言いたいのだろう。国民の苦しみが分からないようだ。橋本内閣の増税で景気が悪化して税収が落ちれば、さらに増税をすればよいのだと考えている。こんな内閣、許しておけない。

お金が無ければ刷りなさい。何を躊躇しているのか。日銀もお金を刷って国債を買うと言っている。今度はその金を政府が使う時だ。

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