日本国民を不幸のどん底に突き落とす管首相(No.80)
3ヶ月が経とうというのに、震災復旧・復興がさっぱり進まない。それどころか、このままでは日本経済が大変なことになる。浜中原発を、十分な理由も示さず止めてしまったために、全国の原発が次々と停止しそうだ。そうなれば、この夏にも関西、北陸、中部、四国、九州の西日本5電力で今夏の予定供給力の11%に相当する880万キロワットの供給力が減少するという。これにより全国的な電力不足が起きれば、企業は生産調整を迫られ、経済全体が打撃を受ける。経産省の試算では、停止中の原発を火力発電で代替すると、燃料費のコスト増は9電力全体で今年度は1.4兆円にものぼる。それが電力料金に反映されるとすると、景気には一種の増税のような悪影響が出て、企業の国際競争力を弱体化させる。
1ドル80円前後まで円高が進み、輸出企業の競争力を弱める。更に原油の値上がりや震災で輸出が減少したお陰で、遂に31年ぶりに貿易収支が赤字になったそう。菅首相はこのように次々を起こる不幸から、国民を守るどころか、更に国民を痛めつけようというのか、増税を次々と打ち出している。復興税や社会保障費の確保という名目で消費税増税をもくろむ。気は確かかと聞きたくなる。
復興税を課しても、それを震災復興に使えば景気は悪くならないという馬鹿な事を言う連中がいる。次のグラフを見ると良い。GDPは大きく落ち込みつつある。今は大規模に景気刺激策を行って、痛んだ経済を元に戻し、更なる発展へと導く必要がある。復興税を導入しても、それを震災復興に使えば景気は悪くならないという論理は、
①現状の経済状態は十分良い
②この調子なら順調に経済が伸びると予想される
という2つの事を大前提としている。しかし、①は次のグラフから、明らかに正しくないことが分かる。
現在の名目GDPはリーマンショックの前に比べ約10%も落ち込んでいる。
②も正しくない。今後の予測だが、お先真っ暗というべきだ。景気がよいか悪いかは下図のGDPデフレーターを見れば分かる。黒い線が実際のデフレーターであり、負の状態が続いているからデフレであり、経済が極端に悪いことを意味する。これだけ経済が悪いのは世界中で日本だけだ。政府は思い切った景気刺激策を行い、デフレ脱却をしなければならない。
残念ながら、下図で分かるように内閣府発表の予測は毎回大きくはずれている。毎回近いうちにデフレ脱却ができる言いながら、それが実現できていない。このままでは、今後デフレ脱却できる可能性はゼロと思うべきだ。
そうであれば、政府は全力で景気刺激をする政策を断行しなければならない。しかし、出てくる話は増税ばかり。デフレという、最悪の経済状態のときに増税をするとしよう。100歩譲って、彼らの主張を認め、増税が景気に影響を与えないとしても、デフレから脱却できる可能性はゼロであり、経済の縮小は続く。つまり国も国民も貧乏になり続ける。
「増税によらない復興財源を求める会」という議員連盟が6月1日現在で200名近く集めたと聞く。更に、その人数は大きく増加しているものと思う。これは逆境の日本において、数少ない希望の光だろう。会員の方からの情報だと前原誠司氏まで日銀の国債引受を容認したという。
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920019&sid=axtxODtLiAiw
まさに雪崩現象というべきではないか。マスコミはまだまだ増税報道しかしておらず、国会議員の考えから大きく逸脱している。早く、真実を伝えるマスコミになって欲しい。
チャンネルAJERは正しく伝えているので参考にしていただきたい。
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コメント
ギリシャの問題にしろ、この発電の問題にしろ、善なる方向の経済発展しか意味がないと思うが。欧州からおきた共産主義革命、それは徳を破壊した経済・軍事戦略である。それに乗って、この日本が経済発展すると思うのか。ギリシャは、欧州の一番の故郷の場所である。欧州文明は、ギリシャ文明だと言ってもよい。その歴史的重みと基督教の発展の方向に、西欧文明が出来た。それを破壊の方向に大量虐殺を行って、経済壊したのが、今のユダヤ国際金融の問題である。この問題は昔からの問題で、今始まった問題ではない。その問題を見過ごして、悪に加担した経済発展は、当然天罰を受ける。今回の地震は、正にその現象の一つである。天罰を天罰として認め反省して正しい方向に徳と経済発展に繋げなければならないが、貴人の意見は、正にこの部分を見捨てている。それは、普通赤字と計算しなければならない。今は粉飾決算で経済を発展させている。これは、天罰を受ける内容である。神は黙って見過ごさない。ましては日本は神の国である。一番天罰を受ける国である。このままだと預言とおりに日本沈没する可能性は十分ある。
そして、正しい方向の技術発展も重要でしょう。それに金を掛ける。それが今の日本は行っていない。エネルギー開発は、特に常温核融合(これが未来のエネルギー源)、核分裂による原子力発電は、「100害があって一理なし」これは、直接UFOから使者から注意された話である。核分裂は、放射能だけではない。大気圏も破壊する内容であり、宇宙人が地球上で一番問題している内容である。そのまま宇宙にも導く内容であるからだ。大気圏内も核分裂も起こる可能性は十分あるのだ。一番いいのは人口太陽、常温核融合の技術だ。その方向の研究者にはお金を出さない。「水」による動力源も、日本みたいに資源のない国は有効な内容であると。エーテルの存在によるテスラ発電も重要な方向だが。UFOの飛行原理の研究など未来の技術に金を掛けているのか。今の日本は、唯物論に捉えられて、科学は神の教えによって導かれた内容である事を忘れている。ギリシャ文明の基本は神の導きによって作られた内容だり、日本もその大元の太陽王国の末裔である事も忘れてはならない。その方向に金に掛けていなくて、ユダヤ国際金融によって作られた偽科学理論、唯物理論によって混迷を来たしているのである。
ニュートン等の本に宗教等も含んで読めば、今の科学の方向は不毛の方向で破壊の方向である事をわかる内容だが。例えばニュートンは、錬金技術者でも有名な話で、基督教のい正しさを説いた人でもあるが。
投稿: 忍 | 2011年6月13日 (月) 14時25分
小野先生、いつもご苦労様です。仰る通り増税など絶対だめです。今こそ人類史上前例が無い程の「超」大規模な積極財政と公共投資を推し進めることが先生の御著書にもあるように「労働はロボットに人間は貴族に」という正真正銘の理想社会を実現することにつながると信じます。私事で恐縮ですが私は交通量調査員のアルバイトの傍ら求職活動をするも正社員はもとより派遣職、さほど技術を要しないアルバイトすら受からず、交通量調査員の仕事自体昨年10月以降ほぼゼロ。所謂「日雇い派遣」すら全然仕事が無い状態で、蓄えはついに一万円を切りました。このような話をするのは私の世代(昭和54年生まれ)と前後する世代の窮状を政界に影響力のある小野先生に政界はもとより広く社会に訴えて頂きたかったのです。
コメント欄を汚してしまいました。どうかお許しください。そして日本経済復活の会の諸々の提案を政府が採用するーそんな時代となった時、職を求めても与えられないすべての日本人にやりがいのある仕事がふんだんに与えられると確信しております。拙い文章でしたが、お読み下さった全ての皆様に感謝すると共に、心からのご健康とご発展をお祈り申し上げます。
投稿: | 2011年6月13日 (月) 19時48分
様々なコメントがありますが、今はとにかく積極財政が全てです。若者が終身雇用の職につけない。これは日本の国債競争力を放棄したのも同じ事。犯罪も増えるし、少子化、高齢者の介護等全てが解決できます。知っていて、経済の信用が落ちるなどとほざく、日銀白川総裁は許せません。増税によらない復活の会議員を200人からさらに増やしてください。
きっちりと、国会で追及してください。ツイッターで小野先生のお考えを広めていきます。ブログを楽しみしてます。
投稿: | 2011年6月13日 (月) 22時50分