国の借金「刷って返せばいい」 ―麻生財務相のこの発言は正論(No.134)
久々に素晴らしいニュースが入ってきた。
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国の借金「刷って返せばいい」=財政ファイナンスを容認? ―麻生財務相
時事通信 6月17日(月)22時21分配信
麻生太郎副総理兼財務・金融相は17日、横浜市内で行った講演の中で、国の借金が膨らんでいる問題について「日本は自国通貨で国債を発行している。(お札=日銀券を)刷って返せばいい。簡単だろ」と述べた。財政法が禁じている、財政赤字を日銀の貨幣発行で穴埋めする「財政ファイナンス」を連想させる発言だけに、会場からどよめきが起きた。
ただ、麻生氏は「お金を出し過ぎて信用がなくなったら金利は上がる」とも指摘して、際限のない通貨発行には否定的な認識も強調。その上で、「日本の借金は970兆円に膨らんだが、金利は上がっていない。日本は財政破綻の危機ということはない」と締めくくった。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130617-00000151-jij-pol
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国の借金「刷って返せばいい」ということが、日本国民に理解されていたら、日本は20年を失うことはしなかっただろう。「お金を刷ってはいけない。国の借金は税金で返さなければならない。日銀が国債を買って財政をファイナンスすれば、制御不能なインフレ、ハイパーインフレになる。」などと脅されて、日本はデフレから脱却する手段を失っていた。
それに対して日本経済復活の会は10年前から「お金がなければ刷りなさい」と言い続けてきた。それに従ったアベノミクスは国民に支持されている。政府が市場で発行
する国債の約7割を日銀が買うということは、もちろん財政をファイナンスすることだ。それはデフレ脱却には不可欠なことであり、国際的にも支持されている。日銀は形の上では民間企業だが、事実上国の一部だ。民間企業に通貨発行特権など与えたら大変だ。
政府が国債を発行して国民(主に金融機関)に買ってもらう。このことを「国が国民から借金した」と言っている。当然のことながら国の一部である日銀がお金を刷って国債を買ったら、それは「国が国民から借りた借金を返した」と言うべきだ。つまり今、日銀が国債を買っていることは麻生さんの言うように「お金を刷って借金を返している」ということだ。一度返してしまった借金は、国民の税金で返さなくてもよいのは当然だ。だから、日銀が買い取った借金は「国の借金」からはずすべきだ。今のペースでは2年後にインフレ率2%の実現はとうてい無理で、せいぜい0.6%にしかならないと民間シンクタンクは言っている。それなら、約束を守るために更に大規模に国債を買って借金返済のスピードを早めたらどうか。みるみる返済が進む国の借金を見て国民もきっと安堵し、自信を取り戻すに違いない。
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コメント
いろいろ失言が多いといわれる麻生総理・・・じゃない、麻生副総理ですが、麻生さんらしい漫画的な誇張ではないかと思われる面が強く、直接会ってお話を伺ってみないとわかりませんね。
総理大臣時代の施政方針演説で、市場メカニズムがすべてではない、市場原理主義が正しいわけではない、と明言したことは高く評価されるべきだと思うのですが、あまり取り上げられていない。
麻生副総理を復活の会の講師としてお招きし、お話をお伺いできる日を待ち望んでいます。
投稿: S | 2013年6月20日 (木) 08時49分
言っていることと、やっていることがちがいませんか?麻生さん!
お金を刷っていれば、もっと地方財政は潤いませんか?アベノミクスで実際に所得が増えていますか?
地方に配分してください。そうでなければ信用できません。
投稿: | 2013年7月 2日 (火) 22時04分
お晩です。higashiyamato1979です。こうした発言が政治家の口から自然に飛び出す時代になりました。がんばれ日本!
それでは決まり文句! お金が無ければ刷りなさい! 労働はロボットに!人間は貴族に!
投稿: higashiyamato1979 | 2013年7月 6日 (土) 19時23分
I am sure this post has touched all the internet users, its really really good article on building up new web site.
投稿: http://www.replicaoakleysunglassesa.com/ | 2013年7月 7日 (日) 01時27分
>地方に配分してください。そうでなければ信用できません。
その件ですが、いくつかの理由から中央政府の政治家や官僚、発言しているエコノミストの多くは、そのつもりがないか、何のことかわからないものと思われます。
彼らは日本経済が一つの国民経済として均質であると思い込んでいる節が見られます。
つまり、通貨の流通速度は日本中どこも同じなのだと。
あるいは一つの国民経済になっていなことに気付きながらも、通貨の流通速度をそろえるつもりがないか、その方法がわからないので知らないふりをしているか。
この件についてはスコットランドポンド発行の仕組みが参考になると思うのですが、今のところ国民通貨と対等な地方通貨の存在すら碌に知られていないありさまで・・・
投稿: S | 2013年7月13日 (土) 11時12分
とりあえず思いつくのが、最低賃金額を国全体で統一すること。
現在、県別に最低賃金額が異なっているので、日本国民の労働の価値が(同一時間同一労働で)異なっていることを政府が公認しているわけです。
逆に労働を基準とした場合、日本では都道府県別に通貨の価値が異なっているのです。
つまり、日本は統一された国民経済をやっているとは言い難いわけです。
これを改善するだけでも地方の所得はそれなりに引き上がります。それなりにね。望む額にはほど遠いと思いますが・・・
投稿: S | 2013年7月13日 (土) 11時16分
何今頃喜んでるんだ。もう増税はされたんだ。これからもされる。年金も然り。
それをやめさせなさいよ。
投稿: | 2014年6月18日 (水) 08時03分