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2015年1月30日 (金)

狂った羅針盤を使った経済予測と来年度予算(No.169)

政府は1月14日に来年度予算案を閣議決定した。マスコミも政治家も、どうやって歳出削減をして財政を健全化するかという事ばかり論じており、8%への消費増税で悪化した景気をどうやって立て直すかの議論はほとんど出てこない。それどころか、如何に財政が悪化しているかを示すために、家計や会社の財政に例えて「分かりやすく」説明している。例えば読売新聞は予算を百万分の1にして会社に例えているのでそれを引用してみよう。

この会社の収入のうち銀行からの借入金(国債発行)が3686万円、売り上げ(税収)が5453万円。一方支出は、銀行への借入金返済(国債費)が2345万円、店舗改修費用(公共事業など)が2483万円、福利厚生(社会保障)が3153万円、支店への補助(地方交付税)が1554万円というわけだ。そして、会社は8億円を超える借金を抱えているのだという。このように会社は火の車だから収入を増やし(増税)、支出を減らさなければならないと主張する。

この議論は全く馬鹿げている。そもそも売り上げが5000万円、毎年の借入金が3000万円、借金が8億円の会社にカネを貸す銀行などないからこの会社は直ぐに倒産する。つまり借金は踏み倒す(国債が紙くずになる)ことになる。しかしそれは絶対にあり得ないのだから国と会社の財政は全く異なるということであり、この会社の財政は火の車ではない。その根拠を示すと
【1】 この会社に貸したい人が世界中から殺到している。
    マイナスの金利でもよいから貸したいと言っている。
【2】 この会社の子会社(日銀)は、お金を無制限に刷る権利を与えられている。この
権利を行使すれば、お金はタダでいくらでも調達できる。
【3】 この子会社がお金を刷って、大規模に借金返済(国債買い入れ)を行っている。
この方法で借金の全額返済が可能である。
【4】 この会社は利益追求を目的とする会社ではなく、日本国の経済を発展させるため
の会社である。

財政赤字が悪という考えは必ずしも正しくない。例えば江戸時代は、金銀を掘って金貨・銀貨をつくったり、それを他の金属で薄めて改鋳したりして、財政赤字を埋め合わせていた。それによりお金が国民に行き渡り経済が発展した。

政府は1月12日に「2015年度の経済見通しと経済財政運営の基本的態度」を閣議了解した。ここでは2014年度の名目成長率は1.7%としている。半年前の2014年7月25日には3.3%と言っていたのだから、僅か半年で1.6%ポイントも下方修正したことになる。成長率1.7%と言えば結構高いと思うかもしれないが、実は消費増税のゲタをはかせた数字であり、それが無ければ0.3%に過ぎない。ほとんど成長してない。それどころか今回示された2014年度の実質成長率の予測はマイナス0.5%だ。半年前の予測では1.2%だったから、1.7%ポイントの下方修正だ。

内閣府の発表は狂った羅針盤として知られていて、いつも下方修正ばかりで、「増税の影響は軽微」だと言って国民や政府を騙して増税させる戦略だ。1997年の消費増税の際も、当時の橋本総理は財務省に騙されたと言った。今回もまた財務省・内閣府に騙されて日本経済は大きな打撃を受けた。なぜ下方修正となったのかと内閣府に聞いたら①天候不順②円安がGDPを押し下げた。 輸出企業の利益が内部留保に回った。輸入価格の上昇で消費が減少した。③消費税増税④住宅投資が減少⑤設備投資の減少⑥WinXPのサポート終了で駆け込み需要後の反動などと、彼らの屁理屈(騙しのテクニック)を羅列してくれた。

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経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

 今日は。higashiyamato1979です。いやあ、久々の更新ですね。政府が「狂った羅針盤」を使っているのは三橋氏をはじめ多くの識者(余りこの表現は好きではないのですが)に指摘されているのですが一向に改善の兆しが無いようです。ならばこの文章で指摘されている日銀はお金を無制限に刷る権利があるという事実を拡散することが重要です。多分「ハイパーインフレが・・・」などと足を引っ張る輩が大勢出てくるでしょうが・・・。
 それでは決まり文句! お金が無ければ刷りなさい! 労働はロボットに!人間は貴族に!

投稿: higashiyamato1979 | 2015年2月 1日 (日) 12時10分

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投稿: Francesco | 2015年2月17日 (火) 18時24分

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