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2015年2月19日 (木)

二階ペーパーは正論:「与謝野の方程式」を封印 経済諮問会議の迷い(No.173)

遂に出た!鉄壁だった経済財政諮問会議によるプライマリーバランス(基礎的財政収支=PB)の黒字化が国の借金を減らす唯一の方法だという間違った考えを崩す素晴らしい一撃!

http://www.nikkei.com/article/DGXMZO83244330W5A210C1000000/

以下日経から引用する。

首相の安倍晋三を議長に仰ぐ経済財政諮問会議がふらついている。2020年度に国と地方のプライマリーバランス(基礎的財政収支=PB)を黒字化する中期財政計画を描くはずが、その手段の増税や歳出削減には政治の壁が立ちはだかる。勢い、安倍カラーの高成長による税収増に頼りがち。その姿をかつての会議関係者が批判し始めた。
■出足を鈍らせた二階ペーパー
 「PBの改善を目指すことは、そもそもの財政規律目標である『債務残高の対国内総生産(GDP)比の改善』の障害だ」
 自民党総務会長の二階俊博の名でこんな新説を唱える資料「二階ペーパー」が政権内で出回っている。1990年代のクリントン米政権は政府投資を大幅に拡大して経済のパイを膨らませ、債務残高のGDP比を低下させた、との論法で歳出削減をけん制。公共投資重視の旗を振り、農協改革の裏でも動いた二階の腕力には安倍も一目置く。与党から吹きつける逆風が諮問会議の出足を鈍らせる。
 12日の諮問会議。提出された2つの資料が迷いを象徴した。1つめは事務方の内閣府が生産性上昇率、原油価格などに一定の前提を置いて計量モデルにかけた中長期の経済財政試算だ。
 「20年度のPBはベースラインケース(成長率=実質1%弱、名目1%半ば程度)の場合はGDP比で3.0%程度の赤字、経済再生ケース(同=実質2%以上、名目3%以上)の場合は1.6%程度の赤字となる」

引用終わり。

PBを改善するために増税や歳出削減を行えば、GDPが減少し、政府債務の対GDP比は増えてしまう。逆に積極財政を行えば、税収が増え、GDPが増加し政府債務の対GDP比は減少に向かい、暫くするとPBも黒字化する。このことは何度も述べた。
①日経のモデルでシミュレーションして証明
http://ajer.cocolog-nifty.com/blog/2010/10/post-bd0c.html

②諸外国の例で説明
http://ajer.cocolog-nifty.com/blog/2012/07/post-ad88.html

③内閣府の試算でも裏付け
http://ajer.cocolog-nifty.com/blog/2014/05/post-e76d.html

④数々の歴史もそれを証明している
http://ajer.cocolog-nifty.com/blog/2015/01/no170-f7b5.html

⑤PBの赤字を拡大すれば、政府債務の対GDP比が減少することの決定的な証拠
http://ajer.cocolog-nifty.com/blog/2015/02/gdp-0601.html

世界中で政府債務の対GDP比をこれだけ増やしている国などどこにもない。そもそもデフレが20年近く続いているのに、増税・歳出削減など行うとは、宍戸駿太郎氏の言葉を借りれば「気は確かか?」である。消費が伸びないで苦境に陥っている日本。最良の経済対策は消費税を5%に戻すこと。5%から8%に、たった3%、初年度の税収にして僅か5兆円という火中の栗を拾うために、好調だった経済をマイナス成長という大火傷をしてしまった。

なぜ日本だけ政府債務の対GDP比が増えたのか。政府債務が増えるのは、どこの国でも共通だが、日本だけデフレでGDPを減らしている。日本が積極財政でGDPを増やせば債務の対GDPは減る。たったそれだけのこと。

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