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2016年10月14日 (金)

国債の暴落は日銀が阻止するのかという質問主意書に対する政府答弁(No.217)

国債の暴落は起こり得なくなったのではないかという福田議員の問いに対し答弁書では明確な答えを出さなかった。増税を認めさせるための伝家の宝刀である「国債の暴落」を、この答弁書で放棄することを宣言はしなかった。しかし、もし放棄しなければ、日銀の政策は無効だと主張することになるわけだから、次回の質問主意書でこの点を徹底追求すれば、政府も白旗を揚げざるを得なくなるのではないか。
目次
1,質問主意書
2.答弁書
3.コメント

―――――――――――――――――――――
平成28年9月27日提出
質問第18号

日銀の政策変更で今後国債の暴落は起こりえなくなったのではないかという疑問に関する質問主意書
                         提出者  福 田 昭 夫

異次元の金融緩和で日銀が刷ったお金で国債を大規模に買うだけで、円安が進み日本経済はデフレから脱却できるという考えが間違いだったとこが明かになってきている。日銀はマネタリーベースが年約八0兆円に相当するペースで増えるよう国債購入等を行っていたが、政府の思惑とは逆に円高に向かい、輸出企業の業績悪化の懸念が高まり、経済の悪循環が始まっていた。物価下落もあり、二年間で二%のインフレ率を達成するという目標は完全に失敗に終わりデフレ脱却に関しては全く見通しが立っていない。日銀は九月二十一日、金融緩和の目標を長期金利を0%程度とする金利目標に変更した。出口戦略の第一歩と思われるが、これだけでは景気回復は難しいと思われる。一方で、八月二日に閣議決定された二十八兆円の経済対策に関しては、誰もが実質GDPを押し上げる効果があると認めている。問題は経済対策の規模が十分でないという点である。

また、前回の質問主意書(質問第二五五号)に対する答弁書(内閣衆質一九0第二五五号、以下答弁書という)に関しても質問したい。

一.長期金利を0%程度とする金利目標は、国債価格支持政策であり、日銀が指定する利回りで国債を買い入れる「指し値オペ」などで実現する。これによって国債の暴落は起こりえなくなったと考えるが同意するか。

二、答弁書(内閣衆質百九十第百七十四号)の八についてで、ハイパーインフレは我が国の経済・財政状況においては発生しないと断言された。国債暴落もハイパーインフレも起こりえない状況になった現在、これらを防ぐために導入された基礎的財政収支の黒字化は有害無益な目標になったと考えるが同意するか。またデフレ脱却までは財政規律を守る必要がなくなったと考えるが同意するか。

三、例えば日経センターによる日本経済フォーキャスター四十二人(機関)による予測の平均では、二十八兆円の経済対策を織り込んでも実質GDP伸び率は二0一六年度で0.六七%、二0一七年度で0.九四%、二0一八年度で0.九二%にすぎず世界的にも日本の低成長が際立っている。OECDやIMFは更に厳しい見方をしている。政府目標の二%成長を大きく下回るし、二0二0年頃GDP六00兆円はとても無理ということになる。政府目標が達成できる程度にまで経済対策の規模を拡大したらどうか。

四、政府は国の借金が一000兆円を超えていることを気にして、国債発行の規模を抑えようとしていると思われるが、内閣府が二0一0年八月に発表した乗数によれば、国債の発行を増やせば増やすほど、国の借金の対GDP比は減って行くのであり、実質的に国の借金は減るのだから心配しなくてよいのではないか。この乗数の計算では、国債増発で金利は上昇すると仮定されており、今後長期金利は上昇しないことになったのだから、国の借金のGDP比はさらに減少すると思われるが同意するか。金利固定の場合の乗数は一刻も早く発表されるべきだと考えるが同意するか。

五、答弁書の八についてでは、累増が見込まれるのは国・債務残高であって、国・債務のGDP比ではないと答弁の間違いが訂正されたと理解してよいか。

六.日銀は国債を大量に保有している。政府と日銀を統合政府と考え連結させて財政を考えるなら、日銀が保有している国債はもはや国の借金とは言えないのではないか。

七.それでも国の借金を気にするのであれば、日本銀行が保有する国債が償還期限を迎えたとき、借換債として無利子・無期限のものにコンバートすればよいのではないか。そうすれば、返済義務が無くなり、これは完全に国の借金ではなくなる。景気が回復し日銀が無利子・無期限の国債を売らなければならないときは、政府が買い戻せばよいのではないか。

八.内閣府の行っている中長期の経済財政に関する試算によると、毎年長期金利は急騰すると予測していて、下がると予測した年は一度もないが現実はジワジワ下がり続けている。例えば今年七月二六日に出された試算(以下「試算」という)によれば、長期金利は二0一六年度0.三%、二0一七年度0.八%、二0一八年度一.七%、二0一九年度二.七%、二0二0年度三.四%、二0二一年度三.八%、二0二二年度四.一%となっている。過去十数年間、実際の金利低下の傾向を一度も予測できなかったのは、内閣府の能力不足であり内閣府は国民の税金を使って試算を行っているという自覚が感じられない。今後長期金利は0%程度に維持されるのだから、この試算は現実離れしたものになったのではないか。

九、試算は直ちにやり直して発表されなければならないのは明かだ。このモデルで長期金利を0%に固定し他のパラメーターを変えずにやり直せば、当然のことながら名目GDPも実質GDPも物価も税収もかなり押し上げられ国債費は押し下げられるはずである。また財政収支も改善するはずだと思うが同意するか。そうならなかったらこのモデルは経済を正しく記述できていないことになると思うが、同意するか。いずれにせよ直ちに試算をやり直して発表すべきではないか。

十、長期金利を0%程度に維持する政策はインフレ率が2%を安定的に超えるまでとしているが、その後も長期金利が暴騰しないようにすると理解してよいか。国債暴落という将来不安が日本人を節約志向にさせ消費者マインドの悪化につながっている。国の国債価格支持政策の意味が広く理解されれば、国民に安心感を与え、節約の必要性が感じられなくなり、デフレ脱却への大きな一歩となると考えるが同意するか。

十一.日銀は価格が変動する有価証券を四二二.五兆円保有している。一方で保有資産の損失に対する備えとして
引当金    四.五兆円 (負債の部)  
準備金    三.二兆円 (以上、平成二十八年九月十日現在。日銀営業旬報より)(純資産の部)
利益剰余金0.四兆円 (平成二十八年三月三十一日現在。日銀財務諸表より)(純資産の部)
の計約八兆円を保有している。つまり僅か一.九%の価格変動で債務超過になる。これは問題ないと考えるか。

十二.二0一四年度に消費税率は五%から八%に引き上げられたために、実質所得も消費も大きく落ち込み、経済は深刻な打撃を受け、未だに増税前の水準に回復していない。内閣府は二0一二年一月二十四日に消費増税による実質GDPの押し下げ効果は4年間の合計で僅か0.一%だと言っていたが、実際は実質GDPの伸びは二0一三年度二.0%、二0一四年度マイナス一.0%で、何と三%も落ち込んだ。内閣府の予測能力の欠如は二0一九年十月の再増税にも暴露されようとしている。試算によれば、実質GDP成長率は二0一八年度一.九%、二0一九年度二.0%、二0二0年度二.一%となっており、消費増税によって可処分所得が低下した影響は全く無いと主張している。消費増税の時期が十月だから、駆け込みと反動が打ち消すなどという言い訳は許されない。国民から見れば政府は増税しなければならないほど大変な事になっているのかと思い、さらなる節約をする。その結果消費が更に低迷し、経済が停滞、税収減少、GDPは伸びなくなる。政府は前回の消費増税の失敗を繰り返そうとしているように思えるが同意するか。

十三.答弁書の六についてで、アベノミクスで名目GDPは二十七兆円増加したとある。しかし、この中には消費増税によってかさ上げされた分が十兆円程度あり、さらに原油価格下落によって押し上げられた分も除けば、二十七兆円より大幅に少なくなるのではないか。政府目標は名目三%成長であり、三年間では四十五兆円増加していなければならないはずで、客観的に見れば大失敗ということにならないか。

十四.消費税を社会保障の財源としたことが、失敗の原因になっていないか。消費税収ほど、景気に強く左右される財源はない。消費税率を八%から十%へ引き上げる時期は、元々二0一五年十月と決まっていたが、景気悪化が理由で二0一七年四月に延期され、同じ理由でさらに二0一九年十月に再延期されたし、今後再々延期の可能性もある。つまり消費税収は、景気が悪化すれば税率が変化し、税収は大きく変わる。このような極めて不安定な財源を社会保障の財源にすべきではないと考えるが同意するか。

十五.現在の中学の公民の検定教科書では国債が国の借金であり、国民一人当たり巨額の借金を抱えていることになるといった、あたかも家計での借金と同じであるかのように説明されている。しかし実際は国債は家計の借金とは全く異なる面もある。
(一)日銀が刷ったお金で国債を買い取ることができ、償還期限が来るたびに借換債を発行するとすれば、政府は返済の必要がない。
(二)世界の多くの国では国の借金は増え続けているが、GDPも増えていて、その比が一定の値以下なら借金がいくら増えても問題になっていない。この点でも全く異なる。
従って、国債=国の借金=悪という説明は正しくない。こういった捉え方をしている限り、緊縮財政=善、積極財政=悪ということとなり、日本は永遠にデフレ地獄から抜けられなくなると思うが同意するか。

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答弁書第18号
  内閣衆質192第18号
    平成28年10月7日
                     内閣総理大臣 安倍晋三
    衆議院議長 大島理森 殿
衆議院議員福田昭夫君提出日銀の政策変更で今後国債の暴落は起こり得なくなったのではないかという疑問に関する質問に対し、別紙答弁書を送付する。

衆議院議員福田昭夫君提出日銀の政策変更で今後国債の暴落は起こり得なくなったのではないかという疑問に関する質問に対する答弁書

1及び10について
国債の価格は、金融政策のみならず、経済・財政の状況等の様々な要因を背景に市場において決まるものであり、その動向について言及することは市場に無用の混乱を生じさせかねないことから、国債の価格の動向に関するお尋ねにお答えすることは差し控えたい。
 日本銀行は、2%の「物価安定の目標」の実現を目指し、これを安定的に持続するために必要な時点まで、長期金利の操作を内容とする「長短金利操作付き量的・質的金融緩和」を継続するとしている。政府としては、平成25年1月22日に政府及び同行が共同で公表した「内閣府、財務省、日本銀行「デフレ脱却と持続的な経済成長の実現のための政府・日本銀行の政策連携について(共同声明)」」にもあるように、デフレからの早期脱却と物価安定の下での持続的な経済成長の実現に向け、政府及び同行の政策連携を強化し、一体となって取り組んでまいりたい。

2について
 我が国の財政については、極めて厳しい状況にあり、デフレ脱却・経済再生を図りつつ、その持続可能性を確保することが重要である。政府としては、「経済財政運営と改革の基本方針2015」(平成27年6月30日閣議決定)に盛り込まれた「経済・財政再生計画」に基づき、平成32年度の財政健全化目標の達成に向けて、経済と財政双方の再生を目指す経済・財政一体改革に取り込むこととしている。

3について
 実質GDP成長率2%程度、名目GDP成長率3%程度を上回る経済成長を実現するためには、中長期的に潜在成長率を押し上げていくことが必要である。そのため、「未来への投資を実現する経済政策」(平成28年8月2日閣議決定)により民需主導の持続的な経済成長と1億総括役社会の着実な実現につなげるとともに、働き方改革に取り組むなど、あらゆる政策を総動員してまいりたい。

4、8及び9について
 [経済財政モデル(2010年度版)」(平成22年8月内閣府公表)において公表している乗数表では、御指摘の「国債の発行を増やせば増やすほど、国の借金の対GDP比は減っていく」とのケースは示していない。
 また、「中長期の経済財政に関する試算」(平成28年7月26日経済財政諮問会議提出)における長期金利は、内閣府の計量モデルに基づき、経済と財政が整合的となる一つの姿として、一定の前提の下で試算を行ったものである。
 今後長期金利が上昇しないとの仮定を前提としたお尋ねにお答えすることは困難である。また長期金利は、経済・財政の状況等の様々な要因を拝啓に市場において決まるものであるため、ご指摘の長期金利を固定した場合についての乗数を試算する予定はない。

5について
 お尋ねの「国の債務の対GDP比ではないと答弁の間違いが訂正されたと理解してよいか」の意味するところが必ずしも明らかでないが、先の答弁書(平成28年5月13日内閣衆質190第255号)8についてでは、累増が見込まれるのは国・地方の債務残高であることを述べたものである。

6について
 お尋ねについては、仮定の御質問であることからお答えすることは差し控えたいが、一般論として申し上げれば、日本銀行が保有している国債も政府の債務として扱うべきと考えている。

7について
 日本銀行が保有する国債が償還期限を迎えたときの対応については、同行が、適正に判断するものと考えているが、一般論としては、無利子・無期限の債券に経済的価値を認めることは難しいと考えられることから、ご指摘の「コンバート」を行えば、財政運営及び通貨に対する信認を著しく損なうおそれがある。

11について
 お尋ねについては、仮定のご質問であること、また、日本銀行の金融政策運営に関するものであり、同行の自主性を尊重する観点から、お答えすることは差し控えたいが、一般論として申し上げれば、同行の財務の健全性については,まずは同行において関係法令の規定に則して適切な運営が図られるべきものであると考えている。

12について
 「中長期の経済財政に関する試算」では、平成31年10月の消費税率引き上げの影響について、駆け込み需要・反動減に加え、物価S上昇による消費への影響も試算に織り込んでいる。
 また、政府としては、同月の消費税率の10%への引き上げに向けて、確実に成果を生んでいるアベノミクスを一層加速させ、経済財政運営に万全を期していくこととしている。

13について
 消費税率引き上げや原油価格の変動が経済に与える影響は様々であると考えられ一概にお答えすることは、困難であるが、デフレではないという状況となり、雇用・所得環境も確実に改善していると考えている。

14について
 消費税は、税収が景気や人口構成の変化に左右されにくく安定している、勤労世帯など特定の者へ負担が集中しない、といった特性があり、社会保障の財源としてふさわしいと考えている。
 政府としては、平成31年10月の消費税率10%への引き上げに向けて、確実に成果を生んでいるアベノミクスを一層加速させ、経済財政運営に万全を期していくこととしている。

15について
 我が国の財政状況については、国・地方の債務残高がGDPの2倍程度に膨らみ、なおも更なる累増が見込まれるなど、極めて厳しい状況にある。政府としては、引き続き、デフレ脱却・経済再生を図りつつ、適切な財政運営を行って行くべく、「経済・財政再生計画」に沿って、「デフレ脱却・経済再生」、「歳出改革」、「歳入改革」を三本柱として、「経済・財政一体改革」に取り組んでまいりたい。

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コメント

答弁書についてコメントする 
1及び10について
国債の価格は、金融政策のみならず、経済・財政の状況等の様々な要因を背景に市場において決まるものだと述べている。一方で日銀は長期金利を0%程度とする金利目標を立てている。ということは、政府は日銀を信用していなくて、どこかの外国のファンドが国債の売りを仕掛けたら、日銀は無能だからそれに応じることができず、金利は30%とか50%とかに暴騰し、国債は暴落すると言いたいのか。是非聞いてみましょう。
それとも内閣府の試算どおりのペースで金利は上がって行って、日銀はそれに対して何もできない無能な存在だと考えているのか。

2について
まだ財政が厳しいと言っています。つまり財政破綻しそうなのか。それは国債が暴落するからか。それは日銀が無能だからか。いや、日銀は力があると言うなら、長期金利は0%」に保たれるし、それは政府がタダでいくらでも資金を調達できるということだから、財政は厳しくないはず。

3について
財政を拡大せず、潜在成長率を高めるのだと言っている。そんなことばかり言っていたから「失われた20年」を経験することとなった。もう十分構造改革はやってきたし、それによって景気は回復しないことは分かったはずだ。

4,8及び9について
[経済財政モデル(2010年度版)」(平成22年8月内閣府公表)において公表している乗数表では、御指摘の「国債の発行を増やせば増やすほど、国の借金の対GDP比は減っていく」とのケースは示していないのだそうである。
よくぞ言ってくれました。それなら納得するまで説明してあげましょう!!

5について
分かればいいんです。でも「15について」を読むとまだ分かっていないことが分かります。こんなに忘れっぽいのってぼけ老人ですよね。

7について
無利子・無期限の債券に経済的価値を認めることは難しいのだそうです。国が日本国債に関し経済的価値は無いと言っていいんですか。1万円札だって同じでしょう。価値がないと言えばそうだし、価値があるとみんなが言えばあることになる。無利子無期限の国債は価値があると政府が認め、必要なら政府が買い戻すということにすればよいだけ。
通貨の信認を失うおそれがあるそうだが、日本円が国内で通用しなくなるということでしょうか。

11について
定型文で逃げましたね。

12について
消費税率の引き上げの試算は全くデタラメですね。石原伸晃氏は15%にせよなんて言っていますから、それも聞きましょう。

13について
何を寝ぼけたことを言っているのでしょう。内閣府で具体的な計算を行っているのでそれとの整合性を言ってもらいましょう。

14について
質問の意味を理解しなかったか、話を逸らしたか。

15について
前もこれと同じ定型文で答弁していました。それに対し我々は、それは間違いで、内閣府の試算では国・債務のGDP比は下がると言っていると追求したら、今回の答弁書「5について」で、累増が見込まれるのはGDP比ではなく、債務残高そのものだと訂正がありました。それなのに、ここでもう一度元の定型文を出してくるとは呆れてしまいます。「5について」で何を書いたかを覚えていれば、この定型文を使うことは なかったはずです。この文書を書いた人はきっとボケ老人なのでしょう。

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コメント

 今日は。higashiyamato1979です。政府が真っ当な認識に辿り着くまでしつこく追及すべきですね。
 それでは決まり文句! お金が無ければ刷りなさい! 労働はロボットに!人間は貴族に!

投稿: higashiyamato1979 | 2016年10月15日 (土) 14時39分

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