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2017年8月

2017年8月28日 (月)

エストニアが仮想通貨(=政府貨幣?)を検討する意味(No.263)

エストニアが仮想通貨エストコインを発行することを検討している。これはある意味政府貨幣発行ということになる可能性があり、このコインが世界中で使われ始めたら中央銀行に頼らない通貨発行という可能性になるわけで、極めて興味深い。

エストニアという国は電子化が進んだ国であり日本からも調査団がしばしば訪れている。かつてソ連に支配されていた時代に、人工知能の研究を行っていた研究所が現在のエストニアの首都であるタリン市内にあった。1991年ソ連から独立した後も研究者達はエストニアに留まりエストニアの電子化を進めた。人口130万人だが、1500以上の島があり、面積は九州の1.23倍、人口密度は九州の13分の1程度、銀行に行くのさえ大変だ。そこで様々な分野でも電子化を進めている。

国民に各自IDカードを保有させ、このカードが身分証明証、健康保険証、運転免許証、公共交通機関のチケットの役割を果たす。電子化によりお金を振り込むために銀行に行かなくて良く、銀行取引の99%がネット経由となっている。選挙も電子投票ができ、全体の30.5%が電子投票。外国からでも投票できる。世界のどこからでもエストニアのサービスを享受できる。例えば、日本の自宅から日本人がエストニアの住民登録をしエストニアに会社設立が可能。国の領土が占領されても電子政府は残る。国家にとって領土は重要ではない!

電子申告は税務申告の95%となっていて、ログシステムに記録されたデータを修正するだけでよい。IDにより、給料等収入を行政が把握しているため3~5分あれば税務申告が可能。還付金も3~5日程度で振り込まれる。税理士がいらなくなった。

IDカードが健康保険証になる。国内のどの病院でも無料で受診できる。薬の一部は有料。
まず家庭医にかかり、必要なら専門医にかかる。電子保健記録システム(EHR:Electronic Health Record)があり、重要な個人情報、医療記録、患者の来院および他の保健関連情報を網羅しており、また電子画像管理システムが健康状態を数年間監視しており病院ごとに検査を繰り返す必要はない。ここでもし蓄積された個人情報をビッグデータとして人工知能が判断するようになれば、国民は人工知能と電話で相談できるようになり、徐々に医者の替わりをするようになる。こういったシステムが最初に導入されるのがエストニアであり諸外国にも次々導入されるが、日本に導入されるのはずっと遅れるような気がする。

エストニアはユーロを導入しているが、このような電子社会が確立しているエストニアに仮想通貨が導入されれば、世界に大きなインパクトを与えるだろう。国が保証する通貨なら信認も得られる。為替レートもそれほど大きく変動しないとすれば、国際間で広く決済手段として使われるようになるかもしれない。もしエストニアがAIを駆使した医療相談を国外の人にまで使用できるようにしたら、そこを拠点に飛躍的にその制度が発展し始めるかもしれない。その時、エストニア政府がエストコインを発行し巨額の資金を獲得し、世界のハイテク企業の協力を得て医療のAI化、金融取引のAI化などを一気に進めるかもしれない。そのとき仮想通貨の世界ではエストコインが世界の基軸通貨になるかもしれない。

これは想像にすぎないが、AIの分野では世界とはすでに周回遅れになっている日本が、これによって今度は更に1周遅れることになってしまうのではないかと危惧している。日本もいつでも1円=1エンコインの交換を日本政府が保証する仮想通貨エンコインを発行し新しい財源にしたらどうか。

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2017年8月25日 (金)

ミニマムサプライと国民ファースト(No.262)

人工知能が多くの雇用を奪ったとき、人間は何をすべきなのか。また日本を始め世界各国で社会保障費が膨らむ中、ベーシックインカム(BI)という仕組みが注目されている。これは国が国民全員に毎月一定額を支給するというもの。毎月1万円を支給する場合でも年間14兆円もの財源が必要となる。1万円では暮らせないし、中流以上の家庭では毎月1万円は余り助けにならず、その財源確保に数%もの消費増税が必要になると言われたら、嬉しくないだろう。

この対案がミニマムサプライである。例えば全国に1000カ所の国営商店をつくり、そこで様々な商品を無料で配布する。例えば食料品の場合、古くなった備蓄米、備蓄食糧で食べても全く問題のないものなども考えられる。家庭内にある使わなくなった衣類、日用品、引っ越しなどで不要になったもの等、企業からは「不良品」で商品にはならないが、食べるのに、あるいは使うのには全く支障がないもの等を持ってきてもらい無料配布する。今は物余りの時代で結構集まるのではないか。災害時には支援物資が山ほど送られて来て、被災地は保管場所に困り、引き受け手がない物は金を払って処分している。国が呼びかければかなり集まるだろうし、本当に困っている人は生活に十分な物が手に入る。もちろん、それでも足りないものは国が調達して配布すればよい。過疎地に対しては、トラックに積み込み移動国営商店が回れば良い。住居も国が空き家を買い上げるか借りるかして、必要な人に無料で貸し、共同生活をしてもらえばよい。

1000カ所の国営商店が1カ所について1億円の費用を掛けたとしても、僅か1000億円ですむから随分安上がりだ。生活保護費が3.7兆円であり、これと比べても随分安い。これにより憲法25条にあるように「健康で文化的な最低限度の生活は保証される」と国民は納得するようになる。そうであれば、生活苦や事業の失敗で自殺に追い込まれることもないし、将来年金が減らされても十分生活できるという安心感を与える。膨れあがる社会保障費抑制のヒントになるかもしれない。

もちろん、国営商店によって悪影響を受ける一般の商店や企業はあるし、廃業に追い込まれるところもあるかもしれない。その場合、政府の手厚い援助で、人手を求めている他の業種に転職させるとよい。人手不足に悩む日本だから、それは救いの神になる。外国人労働者を受け入れるよりはるかによい。

将来AI・ロボットにより多くの雇用が奪われたときどうすればよいか。まずミニマムサプライを充実させ、最悪でもある程度の生活は保証されていることを認識させる。そのような世界では、企業は人件費を徹底的に削減できるのだから、莫大な利益を得て巨大独占企業にお金は滞留するから放置すると企業ファーストの社会になってしまう。それを国民ファーストの社会にするには、企業から国民へというお金のスムーズな流れを作り出さねばならない。

第一の方法は法人税だが、法人税を高くすると国際競争力を落とすし、企業は海外へと逃げていく。外国企業も日本に投資しなくなる。また利益をごまかす脱税も横行する。第二の方法は国が企業の株をどんどん買い占めて、配当等で資金を集める方法である。国が企業の経営に口出しをしてしまうと、失敗するから絶対に口出ししないというルールは必要だが、企業から国民へという金の流れを確実にするには、政府が刷ったお金で企業の株を買い占める方法もあるのかもしれない。

ミニマムサプライはベーシックインカムよりはるかに導入しやすいし、貧困を無くすのに絶大の効果を発揮する。

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2017年8月20日 (日)

第142回 日本経済復活の会 開催のお知らせ (No.261)

第142回 日本経済復活の会 開催のお知らせ (No.261)

日本経済復活の会 会長 小野盛司

○日時 平成29年8月27日(日)午後3時~午後6時30分
               (開場2時45分、講演開始3時)
    ※この後、希望者は二次会(食事会)にご参加下さい。

○場所 文京シビックセンター 3F 会議室1
    東京都文京区春日1-26-21 TEL:03-3812-7111

○会費 1000円(資料代を含みます。)

○講師 小野 盛司 日本経済復活の会会長

  会の活動報告、『日本経済復活への道 -お金がなければ刷りなさい-』
  政府は53か月間景気は拡大を続けているとし、2014年度の消費増税でも景気は後退しなかったのだと主張しています。しかし一人当たりの名目GDPは1990年頃世界トップレベルであったのが、最近では先進国では最低に、アジアでもどんどん追い抜かれているのが実情で、日本は急速に貧乏になりつつあります。失われた20年がこのままでは失われ30年へと進んで行きます。世界経済を牽引し始めたAI技術にかけても日本は周回遅れといわれています。財政を拡大すればデフレ脱却・景気回復・財政健全化が一挙に達成されるのに、なぜそれが理解できないのか。我々の戦いはまだまだ続きます。

会長以外の登壇者は未定です。
また日本経済等の事柄に関し、ディスカッションの時間もあります。

当会合に関する一切の問い合わせと、御来会の可否は小野(03-3823-5233)宛にお願いします。須田(090-2170-3971)、吉野(080-3312-3485)でも結構です。ご協力お願いします。メール(下記参照)でも結構です。配布物の準備等ありますので、申し込みはできるだけ早めに行って下さるよう、ご協力お願いします。


【ご案内図】   
地図
252

【交通機関】 地下鉄 東京メトロ 丸ノ内線・南北線 後楽園駅 4a・5番出口
    都営 三田線・大江戸線 春日駅 文京シビックセンター連絡口
  JR  総武線 水道橋駅 東口

【誰でも参加できます。皆様のご参加をお待ちしております】

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2017年8月14日 (月)

北朝鮮の核ミサイル脅威から世界を救う方法(No.260)

北朝鮮がグアム島周辺に向けた弾道ミサイルの発射を検討していると発表した。この発表が北朝鮮にどのようなメリットをもたらすのだろうか。この脅しでアメリカが軍事的圧力を弱めるとでも思っているのだろうか。北朝鮮にとってこの発表は害あって益なしだ。

オーストラリアのターンブル首相は8月11日、地元ラジオ局のインタビューに応じ、核・ミサイル開発を巡り緊張が高まる北朝鮮情勢について、「もし米国が北朝鮮に攻撃された場合、軍事同盟を発動して米国を支援する」と述べ、有事の際には米軍とともに行動する方針を明らかにした。アメリカの同盟国と言えばイギリスもある。例えばアメリカ・イギリス・オーストラリアの3国同盟で次のような発表をしたらどうなるか思考実験をしてみよう。

北朝鮮が核ミサイル開発を放棄しなければ、1週間以内に3国同盟は北朝鮮をミサイル攻撃する。

この発表前に在韓米軍は一時的に国外に撤退しておくとよい。これに対し、北朝鮮はどう対抗するだろうか。3国同盟を相手に宣戦布告するだろうか。この戦争に勝てるわけが無いのは誰の目にも明かだし、負けるに決まっている戦争を金正恩は始めるわけがない。ソウルを火の海にするぞと脅すかもしれないが、ソウルは3国同盟に入っていないし在韓米軍の撤退後だから関係無い。北朝鮮は大敗して悲惨な結果になるのは明かだ。もちろん金正恩は生き残れない。彼が正常な感覚の持ち主であれば、彼は開戦より降伏を選ぶだろう。開戦は彼にとっては事実上自爆攻撃だし、死を意味する。彼が死を覚悟しているのであれば、核ミサイル開発などするわけがない。核ミサイル開発はアメリカの攻撃から自分を守りたいから行っているのだから。彼を支える軍や指導部も全員が死を覚悟しているとは思えない。3国同盟相手に戦争をやるくらいなら、彼を殺して生き延びたいと考える人は多数いるはずだから、彼の無謀な命令に従わない可能性は高い。

彼の周辺の人々がすべて自爆攻撃を支持し、意味も無くソウルを核攻撃してくる可能性は極めて低いがゼロではない。その場合でもミサイルは撃墜できる。極めて可能性は低いが最悪の場合、百万人単位の犠牲者が出る可能性は否定できないが、もし現状を放置しておけば金正恩は自信を深め、更に核ミサイルの開発を進め更に大きな被害を世界にもたらす可能性が大きい。北朝鮮軍が核攻撃で脅しながら韓国や日本に侵入しても誰も抵抗できないのだろうか。つまり現状を放置すれば、北朝鮮の脅威は年々雪だるま式に拡大する。決断は早ければ早いほど被害は少なくて済む。

どうしても怖くて北朝鮮へのミサイル攻撃に踏み切れないというのであれば、次善の策は3国同盟で北朝鮮ウォンを大量に刷ってドローンを使って空からばらまいて経済的混乱を引き起こすことだ。これなら核で反撃することもないだろう。本物と全く区別の付かない北朝鮮ウォンを大量に刷ってドローンを使い北朝鮮全土にばらまくとよい。そうでなくても物不足の北朝鮮の物不足に拍車をかける。カネを受け取った民衆は買い溜めに走り、軍や指導部、支配階級達の経済的地位を下げる。すでにガソリンが欠乏しているそうで、ガソリンが無ければ戦車も動かないだろう。カネに加え、チラシもばらまく。核戦争になっても、通常兵器での戦争になっても、北朝鮮は3国同盟に勝てないので、悲惨な敗戦になることを、そして武器を捨てれば諸外国のような繁栄が待っていることを国民に知らせるとよい。そして3国同盟による断首作戦に協力した者には、巨額の報償金を与えると約束すれば良い。

いずれにせよ、決断の時は迫っている。

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デフレ脱却が実現すれば、生活がよくなるのはなぜか(No.259)

1960年代や1970年代の高度成長時代は、新しい機械を入れて生産性が上がれば、そのままGDPの上昇に繋がった。生産量が増え、売上げが増え、GDPが増加した。それには持続的な需要の増加があったからで、企業が利益が上がった分、賃上げを毎年行っていた。賃上げなしには十分な従業員の確保ができなかったし、将来の需要増加が見込めたので賃上げを行い続けることはリスクではなかった。

20年近くデフレから脱却できないでいる現代は事情が違う。新しい機械、ロボット、AIを導入して生産性を上げるだけではGDPは伸びない。消費・需要は増えない事を国民は知っている。だから経営者は生産量を増やし売上げを増やすというより、むしろ人を減らして利益を増やすことを考える。かつて過大な設備投資をし、失敗した経験が大規模な投資を躊躇させる。賃金を上げ、人を大幅に増やしても利益は伸びないことを知っている。日本経済は拡大しないことを知っているからだ。

つまり高度成長期には、人は経済は発展するしこれから我々の暮らしは豊かになると信じていたからその通りになった。デフレ期には人は日本経済は拡大しないしこれから我々の暮らしは悪くなると考えていたからその通りになった。つまり人が考えている通りになり失われた20年の間日本は貧乏になり続けた。もし何らかの方法で現代の人にこれから日本は発展するし、生活も楽になると思い込ませることができれば、それが実際に実現する。これは集団催眠である。そのような集団催眠を掛ける方法があるのかと言えばある。それが積極財政・財政拡大政策である。

現在の日本はデフレマインドが支配している。これを変えるのに、異次元金融緩和では十分ではなかった。減税や歳出拡大を国民がびっくりするほどの規模で行えば人の考えは変わる。減税は可処分所得を増やし消費を刺激し、歳出拡大は経済を活性化する。政府は財政規律など守る気はないと国民が思い始めるとインフレ率が上がり始める。減税や財政拡大の規模を調整すれば、目標とするインフレ率、GDP成長率の達成は可能だ。

こう言うと経済音痴の人から反論(脅迫じみた)が来る。「ハイパーインフレになるぞ」
「国債が暴落するぞ」「円が暴落するぞ」「財政が破綻するぞ」など、連中は脅しの文章を豊富に用意している。国は通貨発行権を持っており、いくら借金が多額でも財政破綻はしない。しかし通貨を発行するとハイパーインフレになると脅すがハイパーインフレを防ぐ手段はいくらでもある。「増税・金利引き上げ・預金準備率引き上げ・売りオペ・安い輸入品を入れる」などである。そもそもハイパーインフレは敗戦の極端な物不足が原因していることがほとんどであり、今の日本では起こり得ないことは政府も質問主意書の答弁書で認めた。
http://ajer.cocolog-nifty.com/blog/2016/01/post-aa89.html

それでも心配性の人は国がこれ以上借金をしたらやがて返せなくなるのではないかと思っている。「返せなくなる」という意味は国が発行する国債を買う人がいなくなり政府が資金不足で破綻するのではないかという心配だ。しかし、銀行などが国が発行する国債を買えば、直ぐに日銀がその国債をもっと高い値段で買ってくれるのだから銀行にとってこんな利益が確実な取引は無い。国が値上がりが確実だと保証している国債が売れなくなるわけがない。

結論は、大規模な減税・財政拡大政策を直ちに始めるべきであり、それが日本を再び成長する国に変身させる。7月31日に出されたIMFの年次報告書は日本に対し「短期的な財政刺激策が経済成長と物価の押し上げにつながる」と述べている。

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安倍総理は何を間違えたか。(No.258)

安倍内閣の支持率が下がっている。稲田防衛大臣が辞任を表明したこともその一因のひとつになっている。安倍氏は女性の活躍する社会を目指し、稲田氏に期待したのだろうが、人選を誤ったということだろう。ただ、日報の公表問題だけに限れば、本当にこれがそれほどの大問題なのかは疑問だ。そもそも自衛隊のPKO派遣は世界平和に貢献するという目的であり、隊員の一人が日報に「戦闘」という言葉が間違って入れたとしても、国中で大騒ぎをするほどの問題ではない。国連が世界の警察官としてPKO部隊を派遣するということは世界平和に貢献するのは間違いない。戦闘地域に入れなかったらPKOの意味はない。憲法違反だというなら、自衛隊の存在自体が憲法違反なのであり、国際社会の一員としての義務を果たすのであれば、憲法を改正するしかない。日報に「戦闘」という言葉が入っていたというだけで、これだけの大騒ぎをするのは日本だけだろう。

総理が、あるいは大臣が不用意に言ったつまらない一言で日本中が大騒ぎをする。後で訂正してもそれが収まらない。こんなことばかりやっていて、重要な事を忘れてしまう。こんな国は世界中探しても日本しかない。アベノミクスを掲げて第二次安倍内閣が発足した頃はこんなことはなかった。アベノミクスに国民が期待していたからだ。その期待が薄れた今、マスコミは些細な政治家の失言で大騒ぎをするようになった。安倍総理はアベノミクスの精神に立ち戻り、財政と金融の2本建てでデフレ脱却を目指すべきではないか。

極めて小さな扱いだったが、読売新聞が参議委員議員99名が積極財政を首相に要請したと報じた。最近新聞を賑わしているニュースより100倍も、いや1000倍も国民の暮らしに影響があるニュースだ。この要請は「真アベノミクスを求める要望書」を提出することにより行われた。
http://ajer.cocolog-nifty.com/blog/2017/07/no-53b4.html
同様な動きは衆議院でも起きている。
それは「日本の未来を考える勉強会」であり、呼びかけ人 安藤裕衆議院議員(自民党)である。2回生議員100名中28人が連名で提言書を提出した。その内容は
〇基礎的財政収支黒字化の目標を取り下げよ
〇公共事業や教育分野の歳出を思い切って増やせ
〇消費税は増税せず、むしろ5%への減税も検討せよ
である。

積極財政で財政を拡大すると国の借金が増えると心配する人がいるかもしれないが、しかし、日本経済のマクロモデルで調べた結論は積極財政により国の借金は実質的に減るということだ。例えば内閣府は平成20年1月17日に「進路と戦略」を発表した。
http://www5.cao.go.jp/keizai3/econome/h20sisan.pdf
成長シナリオケースA  (14.3兆円)は積極財政政策に相当し、ケースB  (11.4兆円)は緊縮財政政策に相当する。ここで得られた結論は緊縮財政政策に比べ積極財政政策は、名目GDPが増大し、GDPデフレーターが上昇し(つまりデフレ脱却が可能)、失業率は減少し、国の借金のGDP比は減少するということだった。

つまり積極財政はすべての面で緊縮財政より優れており、国の借金も実質的に減少するというもの。国を豊かにし、国民を豊かにし、国の借金の重圧から解放されるのだから、一刻も早く実施すべきである。マスコミも国民生活にも国民の安全にも全く無関係な報道ばかりするのでなく、このような極めて重要な事実を国民に広く知らせる努力をして頂きたい。そして安倍総理は思いきって財政拡大を行い没落を続ける日本経済を救い、支持率を回復させるべきだ。

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