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2017年12月25日 (月)

デフレ脱却が必要な時に歳出削減を求める馬鹿なマスコミ(No.282)

政府は12月22日の閣議で2018年度の予算案を決めた。マスコミの論調は財政再建のため歳出削減をせよというものばかりだ。一方でアメリカでは10年で170兆円の大減税を行う法案が可決された。日本でも減税と歳出拡大をすれば、デフレ脱却が可能となり、国民の暮らしが豊かになり、大きく出遅れたAIの分野への投資も可能となる。なぜそうしないのかというと、国の借金が膨大だからという。しかし財政を拡大すれば、GDPが増えるのでGDP比で見たときの国の借金は減っていく。
http://www.tek.jp/p/

それなのになぜ積極財政に転じないのか。今、国の借金を増やすと、通貨の信認が失われハイパーインフレになるという誤った考えを持つ人が多い。そこで「通貨の信認が失われた例と通貨発行権行使で繁栄した例」を以下のサイトにまとめてみた。
http://ajer.cocolog-nifty.com/blog/2017/12/post-85b4.html

ハイパーインフレは極度の物不足でないと起こらない。今の日本ではあり得ない。今の日本では日常生活で円の信認を問題にしなければならない状況は生まれない。給料が振り込まれたとき、このお金では近いうちにお店で物が買えなくなるかも知れないと思った人は一人もいないだろう。お店で円以外にドルなど代用貨幣しか使えなくなる事はあり得ないと誰もが信じているからだ。通貨の信認が問題になるのは2種類以上のお金が出回っているときだけだ。

例えば江戸時代、通貨は幕府の発行する貨幣と藩が幕府の許可を得て発行する紙幣である藩札の2種類であった。藩が藩札を乱発すると、人は藩札を持ちたがらなくなる。どんどん値下がりしてしまうからだ。最終的には、藩は藩札を出せなくなり財政破綻もあり得るから藩札が無価値になるかもしれない。山田方谷(1805~1877年)は信用を失った藩札を集めてたくさんの見物人の面前で焼き捨て、着実な準備金のもとに永銭(永札)と呼ばれる新紙幣を発行し貨幣の信認を取り戻し藩の財政を立て直した。今の日本では円を焼かなくても円の信用は十分すぎるほどある。逆に、円はデフレでタンス預金化している。

昭和初期の日中戦争では中国に100万人もの兵を派遣し戦った。戦費をすべて日本から送金したわけではない。占領した現地に発券銀行を設立しそれぞれ通貨を発行し戦費を調達した。日本軍は中国聯合準備銀行を設立し中国聯合準備銀行券を発行した。この銀行券の信認を得るために日銀発行の円と朝鮮銀行発行の円を聯銀券と等価にして聯銀券の信用を高めようとした。しかし、巨額の戦費を賄うために聯銀券を発行し過ぎたためにインフレになり信用を落とした。一方で蒋介石の国民党が法弊を流通させた。日本より資金力の勝る英米は法弊の後押しをし、印刷も英米が行った。その結果、信用という面で聯銀券は法弊に勝てなかった。このように2つの通貨が流通するときは、どちらの通貨を国民が信用するかで、通貨発行権を保有する者が決まる。通貨発行権は絶大な権利であり、戦争の勝敗はどちらが信用を得るかで決まると言ってよい。日本を統一した豊臣秀吉は金鉱を掌握し金貨で人を動かした。中国を統一した秦の始皇帝は貨幣を統一し様々な巨大事業を行った。

今の日本では円の信認は全く問題しなくてよいのだから政府は通貨発行権を駆使し急激に衰退を続ける日本を救うべきだ。減税・歳出拡大で新しく発行された円を国民に渡せば、消費が拡大しデフレから脱却でき、企業も思い切って未来への投資を行うようになる。国の借金などは新しく発行された円で買い取ればよいではないか。新しく発行された円は将来世代へのツケではない。将来世代も新しく円を発行できるのだから。

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経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

 今晩は。higashiyamato1979です。日本人の借金嫌いを利用して世論操作しようとするマスゴミには腹が立ちますね!
 それでは決まり文句! お金が無ければ刷りなさい! 労働はロボットに!人間は貴族に!

投稿: higashiyamato1979 | 2017年12月25日 (月) 17時57分

モノ/サービスの供給能力が世の中に足りないのに 世の中にお金を増やして需要を旺盛にすると、物価が上がって、庶民の手持ち金の価値が実質的に下がりますね。つまり、貧しくなります。 これが藩札事例の際に起きたことではないでしょうか?
この問題への対策は、モノ/サービスの供給能力向上やコストダウン と 政府が過度な歳出をしないこと でしょうね。

一方、戦時中の中国での事例は 特殊な事例だと思いました。
中国の人たちが 愛国心から 日本主導の通貨を使うことを毛嫌いしたら、日本主導の通貨は流通せず、刷れば刷るほどモノ/サービスを手に入れられるというわけにはいかなくなりますね。
信用問題というより、好き嫌い問題なのではないか と思いました。

いずれにせよ、
モノ/サービスの供給能力向上とコストダウンを推進しつつ、政府が過度に歳出しなければ、外国から侵略を受けているわけではない日本で 日本円暴落や物価暴騰が起きることはありえませんね。

投稿: hugoniot | 2018年1月23日 (火) 04時31分

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