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2018年1月22日 (月)

デフレ下の緊縮財政政策は間違いだった(No.286)

日経平均は1989年12月29日に38915円の高値をつけたが、その後暴落し一時6994円まで下がった。最近やっと23000円台にまで回復したが、これでは失われた30年だ。名目GDPもこの20年間ほとんど変わっていない。政府はアベノミクスの成果を強調するが、経済予測の41人の専門家(機関)による2019年度実質成長率の平均が僅か0.77%でしかなく、世界中で際立って低い成長率だ。全く情けない。

 

一方アメリカ経済は好調で、経済音痴で構造改悪とも言える保護主義を唱えているトランプ大統領だが、大規模減税など積極財政で経済を刺激し高成長率であり、株価も史上最高を次々更新している。日本でも大規模減税や歳出拡大をすれば、同じように好景気になるし、インフレ目標達成、デフレ脱却、賃金上昇、税収増大は簡単に実現できる。なぜやらないかと言えば、国の借金におびえ、間違った経済理論が蔓延してしまっているからである。間違いが証明された例は数多くあり列挙してみよう。

 

①クラウディングアウト説:政府がカネを使うと民間の資金を奪い金利が上昇すると言われていた。日銀がお金を刷って国債を買えばよいだけで、今は日銀も政府も金利は制御可能であると認めているから明かに間違いだった。

②日銀券ルール:2001年に日銀券ルールなるものが設定された。これは日銀が保有する長期国債の残高を 日本銀行券の流通残高以下に収めるという政策上の自主ルールであり世界的に例が無い。日銀がお金を刷って国債を買う。これがある限度を超えて行うとハイパーインフレになるのではないか心配してこのような規則をつくって守ってきた。しかし、黒田日銀総裁はこのルールを停止し大量の国債買い入れを始めた。2018年現在、このルールの限度額を大きく超して日銀は国債を購入したが、ハイパーインフレどころかインフレ率1%にも達していない。明かに間違った政策だったことが証明された。

③2011年3月2日当時の日銀総裁の白川氏の財政金融委員会で国債を大量に日銀が買うとハイパーインフレになると発言したが、間違いだったことが証明されている。

④2013年9月6日黒田日銀総裁は増税を先送りして金利が急騰するリスクについて「万が一そういうことが起こった場合の対応は限られる」と発言、「どえらいリスクになる。」と言ったが、これも間違いだった。

⑤1982年、鈴木善幸総理は「財政非常事態宣言」を出したが、国の借金は現在の10分の1程度で全く非常事態ではなくこの非常事態宣言は間違いだった。

 

日本人は通貨増発を過度に恐れ、国の借金が怖くてたまらない。上記の①~⑤は明確に間違いだったことは誰の目にも明かだ。冷静に考えれば恐れるものは何もなくて、国の借金も現在日銀がお金を大規模に刷って一気に返済しているところだ。後は、国債をもっと発行し減税・財政拡大をすれば、経済は成長軌道に戻りかつての繁栄していた頃の日本が戻ってくるのだが、借金恐怖症がそれを許さない。国の財政を家計に例える話がいつも出てくる。日銀がお金を刷って借金返済を行っている事はその話の中には絶対に出てこない。中学公民の教科書にすら国債は国の借金だからいつか返さなければならないと教えている。国債を政府が発行し日銀がお金を刷って市中から国債を購入することは、通貨を増やす役割があり、それは経済を拡大するための成長通貨を供給するという役割もあるのだということも教えるべきだ。

 

財政健全化をいう言葉で日本経済を20年間も衰退させて来た。今こそ積極財政政策に転換し、成長する経済を取り戻すべきではないか。

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経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

説得力のある解説をありがとうございます。

最近、「日銀が市場から国債を買っても、国の借金は減らない。 日銀が市場から国債を買った代わりに市場へ供給している日銀券は 借金(債務)だから、日銀を含めた広義の政府の債務は増え続けている。だから、国の破綻リスクは下がっていない。」という新たな主張が出てきました。

でも、日銀券は無期限無利子の債務で、しばらく前のギリシア国債や 最近のベネズエラ国債のような 有期限有利子債務ではないので、債務不履行リスクが全くなく、ゆえに債券(ここでは日銀券)の金利急騰リスクもありませんね。
日銀が市場から国債を購入して 代わりに市場へ日銀券を供給することのデメリットは、たいしたものが見当たりません。

一方、メリットはありますね。 国債発行を財源として、老朽化インフラの再整備投資、防災投資、科学技術投資、教育投資、・・等の投資等をすることができます。

効率が低い投資をすると、ムダに資源エネルギーを使ってしまうので 地球環境悪化 や ムダな物価上昇を招きますが、ムダを減らして投資の効率を上げつつ 地球環境悪化を防ぐための投資も行えば、万事 丸く収まるはずです。

私は、国債増発による歳出拡大 と 投資効率向上 を両方推進していくことを望みます。

投稿: hugoniot | 2018年1月23日 (火) 03時28分

 今日は。higashiyamato1979です。日本経済復活の会の皆様の地道な取り組みには頭が下がります。問題はやはり正しい知識が広がらない、すなわち情報の歪みなのですね。粘り強い情報拡散が必要です。
 それでは決まり文句! お金が無ければ刷りなさい! 労働はロボットに!人間は貴族に!

投稿: higashiyamato1979 | 2018年1月23日 (火) 15時37分

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