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2018年5月25日 (金)

トランプのドタキャンと北朝鮮の低姿勢は予想したとおり(No.304)

トランプ氏は、米朝会談中止を北朝鮮に通知し、それに対し北朝鮮の対応は低姿勢だった。これらの展開は多くの評論家には予想外だったようだが、筆者にとっては予想した通りだった。その理由は筆者がこれまで述べてきたことを読めば理解できる。
http://ajer.cocolog-nifty.com/blog/2018/05/post-d2fa.html
http://ajer.cocolog-nifty.com/blog/2017/08/no260-4b7c.html

要するにアメリカと北朝鮮では圧倒的な軍事力の差がある。核戦争であろうと、通常兵器の戦争であろうと、戦争すればアメリカが圧勝し、金正恩は殺害されるのである。核を持てば誰も攻めてこないというのは金正恩の幻想に過ぎない。幻想でなかったとしても、アメリカに武力攻撃するぞと言われれば底知れぬ恐怖を感じるに違いない。実際武力攻撃しなくても、口撃だけでも十分だ。金正恩は自分の命が惜しい。だから助けてくれと命乞いに中国に行った。あわよくば核廃棄のふりをするだけで経済援助が得られるかもしれないと思っただろう。

今トランプ氏に必要とされるのは絶え間ない武力攻撃の脅しだ。金正恩はそれに屈し米朝首脳会談に応じることとなった。3人の米国人も返し、核実験場の爆破もやった。ここまでやれば何か見返りがあるだろうと金正恩は考えたに違いない。しかし、今トランプ氏には見返りを与える必要は全く無い。核全面廃棄に向けてアメリカが引いたレールから少しでも外れようものなら直ちに交渉中止を宣言し武力攻撃の脅しをかければ良い。

金正恩にとっては恐怖がどんどん増してくる。米国人3人を返し、核実験場の爆破までしたのに、交渉が中断するようなことがあれば、これまで恐怖政治に怯えてきた軍人、国民の怒りは頂点に達するだろう。もう金正恩は退路を断ったのだ。これからはトランプ氏の言いなりになってトランプに体制維持をしてもらうしかない。逆にトランプ氏は下手な妥協は禁物であり、核完全放棄までのスケジュールを全面的に金正恩が受け入れるまで脅し続ければ良い。金正恩は強がりを言うこともあるかもしれないが、もはや蛇ににらまれたカエルだ。もちろんアメリカがどうやって恐怖政治を続けてきた金正恩独裁体制を維持させることができるのか疑問が残るのだが。

首脳会議のキャンセルをトランプが宣言した後、慌てた金正恩は身の危険を感じ急に低姿勢になり急遽南北首脳会談を行った。命乞いだ。米韓軍事演習にツベコベ言ったり、韓国から米軍撤退を要求したりしている時ではない。命さえ助けてもらえるなら何でもありだ。トランプ氏も金正恩のこの態度に理解をしたのだろう。首脳会談の復活を示唆している。 サンダース大統領報道官は5月26日、「米朝首脳会談の開催に向けたホワイトハウスの先遣隊を(当初の)予定通りシンガポールに派遣する」と述べた。米メディアによると、先遣隊は27日にも出発する。要するに「首脳会談のキャンセル」は単なる脅しに過ぎず、オレにたてつけば軍事攻撃だぞと脅しているのだ。今後もこの脅しは何度も使うだろうし、金正恩が何も逆らえない状況に追い込むに違いない。

 

 

 

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経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

 今日は。higashiyamato1979です。やはり核兵器の威力は凄いですね。日本も実現は難しいとしても議論くらいはすべきですね。
 それでは決まり文句! お金が無ければ刷りなさい! 労働はロボットに!人間は貴族に!

投稿: higashiyamato1979 | 2018年5月26日 (土) 15時07分

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