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2018年7月30日 (月)

石破さん、財政規律が緩んでしまったらハイパーインフレしかないのですか(No.312)

かつて石破氏はTBSの時事放談で「財政規律が緩んでしまったらハイパーインフレしかないと強く認識している」と発言した。政府はデフレ脱却ができていないのに来年には消費増税を行ってデフレ脱却を更に困難にしようとしているのは、ハイパーインフレを恐れているからだ。ハイパーインフレは極端な物不足のときしか起こらない。

現在ハイパーインフレになっているのはベネズエラである。IMFによるとインフレ率は年内に100万%に達する可能性があるそう。日本は国の借金が大変だと言うが、国の借金のGDP比はハイパーインフレとは全く関係無い。実際ベネズエラの債務のGDP比は僅か35%であり、日本の236%より遥かに低い。ベネズエラのインフレの原因は深刻な物不足だ。スーパーの棚は空っぽで、長時間並んでも食糧も医薬品も手に入らない。いくら高くても良いから手に入れようとするからどんどん値段が上がる。国内にいては何も買えないから国民は大量に国外へと逃げる。

日本も石破氏の言うように財政規律を緩め積極財政をするとそうなるのか。スーパーもデパートもコンビニも百円ショップも棚は空っぽになり、日本国民は食糧を求め、難民として中国やロシアに逃げることになるだろうか。大災害などの理由で全国の生産設備が壊滅的な被害を受け供給が停滞すればそうなる可能性はあるかもしれないが、財政規律が緩んだ程度ではそのようなことは起こらない。財政規律が緩めば需要が増えむしろ生産活動は活性化するだろう。日本は外貨をたくさん持っているから輸入はいくらでもできる。中国や米国の工場が生産しきれなくなるほど日本の需要が増えるということはあり得ない。そんなことも分からない石破さんを次の総理にしてしまったら悲惨なことになる。

先日長谷川陽一という方からメールを頂いた。内閣府の知的財産戦略推進事務局から、今年2月に『「知財創造教育」の実施に向けた取組状況』という資料が出された。  https://www.kantei.go.jp/jp/singi/titeki2/tyousakai/kensho_hyoka_kikaku/2018/sangyou/dai3/siryou3-2.pdf
この2頁に20世紀は需要が供給を上回っていた時代だが、21世紀は需要が供給を下回っている時代なのだそう。これが政府の認識なのだろうが、それは違う。20世紀は毎年財政規模を拡大していたから需要が供給を上回り経済は発展していたが、21世紀は財政規模を拡大しなくなった結果需要が供給を下回るようになり、不況が続いているという表現が正しい。インフレ目標を定めたのだから、インフレ率がそれを下回れば財政を拡大し、上回れば財政拡大率を押さえるようにすればよいだけだ。今は需要を増やさなければならないときなのに、消費増税を行うなど正気の沙汰とは思えない。

これからはAI/ロボットが人間から職を奪っていく。職を奪われれば収入が絶たれ需要はますます減っていく。この状況をただ指をくわえて見ているだけの政治家などいらない。

政治家よ、頭を冷やせと言いたい。アメリカは好景気なのに大規模減税、大規模公共投資をやっているのに、誰もハイパーインフレになるぞなどと馬鹿なことは言ってはいない。超積極財政による好景気で米国国民は潤っている。日本は世界で際立って成長率が低いのであり、今積極財政に転じればその効果は絶大である。

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コメント

 今日は。higashiyamato1979です。どうも戦後の日本人は「1か0か」的な両極端な見方しか出来ない人が増えました。この様な考えに陥らないよう気をつけなくてはなりません。
 それでは決まり文句! お金が無ければ刷りなさい! 労働はロボットに!人間は貴族に!

投稿: higashiyamato1979 | 2018年8月 5日 (日) 14時46分

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