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2018年9月 3日 (月)

総裁選では消費増税の是非を議論せよ(No. 317)

9月20日は自民党総裁選である。安倍さんと議論をして劣勢を挽回したい石破さんに対し、安倍さんは議論を敬遠しようとしている。圧倒的に優勢なのに議論をする必要はないということだ。「石破氏を叩いて渡れ」だそうだ。平成27年1月3日のTBS時事放談などで財政規律が緩んでしまったらハイパーインフレなどと主張していた石破さんは全く経済が理解しておらず、こんな人が総理になったら日本経済は悲惨なことになる。

安倍さんのほうが、まだアベノミクスで景気回復をしようと努力しているだけまだましだ。石破さんはその対案を持っていない。筆者はアベノミクスを否定はしないが、金融緩和だけで景気を回復させようとして十分な成果が得られていないのは明かだ。やはり財政政策との合わせ技でなくてはうまくいかない。でも消費増税を来年の10月に行おうとしている。これは消費する人にペナルティーをかけて消費を落ち込ませようとする試みだ。今の日本経済でそれは最悪の結果をもたらすのは明かである。2014年の消費増税で大失敗したのになぜ再び失敗を繰り返そうとするのか。自民党内でも消費増税を来年確実に実行せよという声が強く、なかなか延期を言い出せないようだ。つまり安倍さんも消費増税の事は議論したくないらしい。

そろそろ来年の消費増税を実行するかどうかの最終決定をすべき次期になってきたのだが、マスコミもこのことを取り上げることはほとんど無い。ネットで探してみると見つかったのは野口悠紀夫の主張だ。消費増税を延期すると、それを埋め合わせるために国債の増発が必要になり、長期金利が上昇し財政が悪化するという相変わらずの間違えた論理を繰り返している。

笑い話にしかならないが1982年9月に鈴木善幸首相は財政非常事態宣言を出した。当時の国の借金は僅か82兆円で今の10分の1以下で完璧な健全財政だった。だのに財政は「サラ金地獄」に陥っていると新聞は騒いだ。これ以上借金を増やすと長期金利が上昇して大変なことになるというのだ。1995年11月の村山富市内閣時代にも、当時の武村正義大蔵大臣が「財政危機宣言」出している。多くの馬鹿なエコノミストの予測に反し、それ以降国の借金は増え続けたが、長期金利は下がり続け遂に0%あるいはマイナスにまでなった。日本のエコノミスト、政治家はどこまで無能なのだろうか。国の借金の増加を押されないトランプの超積極財政政策の成功を見倣うべきだ。

国の借金が増えれば金利が上がって大変なことになるというのは家計を国家財政と混同した結果だ。ローンが増えれば普通の銀行はそれ以上貸さなくなるからサラ金に頼らざるを得なくなり高い金利を払うことになる。でも国家財政は違う。通貨発行権があり、印刷機をグルグル回せばお金はいくらでも刷れる。実際日銀は刷ったお金で国債を大量に買っているから金利は上がりようが無い。日銀も金利は抑えることが可能と言っている。

江戸時代には改鋳により通貨増発で財源を確保し年貢と呼ばれる税収を増やさず歳出を拡大できている。それでハイパーインフレもなく経済は着実に拡大したわけだ。世界の中で際立って低い成長率の日本だが、今は増税ではなく国債増発(これは事実上の通貨増発)による経済成長を目指すべきだ。少なくともこれが総裁選で議論すべき最重要課題である。

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コメント

 今日は。higashiyamato1979です。今の日本に大事なのは一にも二にも「正確な情報」なのです。
 それでは決まり文句! お金が無ければ刷りなさい! 労働はロボットに!人間は貴族に!

投稿: higashiyamato1979 | 2018年9月 4日 (火) 15時27分

今回の北海道の地震で停電が長引きましたが、電気が復旧するまでの間、
燃料電池が必要かと思います。地球環境のために化石燃料から自然エネ
ルギーへの転換など循環型エネルギーへの転換など言われて久しいですが、
燃料電池の開発などはどのように進められておりますか?電気はためら
れない、その電気を貯めて非常時に使用するなど必要かと思います。
わかっているものがあれば教えてください。

投稿: | 2018年9月 9日 (日) 18時41分

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