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2019年1月21日 (月)

米中が大型減税しているのに、日本は増税っておかしくないですか(No.332)

アメリカのトランプ大統領は2017年12月、169兆円もの大型減税を実施した。それにより国民は年85万円を得た。それに加え大型法人税減税も行っている。一方中国は18年に約21兆円の減税を行ったが、19年はさらに上積みする。フランス国民は大規模なデモで緊縮政策を撤回させた。力強く経済成長している米中仏がこのような大規模な減税をして国民を豊かにしているとき、世界最低の経済成長率で苦しんでいる日本がなんと増税をして、国民をさらに貧乏にしようとしているのだ。日本は財政が厳しいからという言い訳は許されない。内閣府は先月、減税・歳出拡大で景気を刺激すれば国の借金のGDP比は減少し財政が健全化に向かうと発表した。
http://ajer.cocolog-nifty.com/blog/2018/12/no-06e6.html
日本は国の借金が今の10分の1しかなかった頃から財政非常事態宣言を出している。
http://ajer.cocolog-nifty.com/blog/2018/12/no327-c485.html
これは日本だけの異常な現象だ。

例えば、中国を考えてみよう。国の借金など全く意に介せず、通貨発行権を行使し好きなだけ減税・歳出拡大を行っているように見える。例えば中国政府(財務省に相当するのは財務部)が国債を発行したとき、買い手が現れなければ財政破綻だがその心配は全くなくて、世界最大規模の商業銀行がいくらでも買ってくれる。中国四大商業銀行は中国工商銀行、中国農業銀行、中国建設銀行、中国銀行だが、これらは中国政府が100%出資している政府系ファンド匯金公司からの資金と財務省に相当する中華人民共和国財政部からの資本が入っている国有企業である。
中国工商銀行:総資産(20兆3,037億人民元)、営業収益(5,896億人民元)の世界最大規模の巨大銀行であり従業員数は424,516人
中国銀行:総資産は16兆8156億人民元、2016年には世界第5位
     従業員数 279301人(2010年)
中国農業銀行:2010年、顧客数は3億2000万人、国内に2万3612店舗
中国建設銀行:行員41万人、総資産規模は3兆人民元

このような巨大国有銀行に国債を買い取ってもらえるなら、売れ残りはあり得ない。万一不良債権が発生したとしても、かつての日本のようにオロオロする必要はなく、躊躇なく中国人民銀行に買い取ってもらえばよいのだ。人民銀行は通貨を発行できる唯一の銀行であり          国務院(内閣に相当)の組織部門の一つで中央銀行の機能に特化している。このように政府が銀行も中央銀行も支配下に置いており、国債のやり取りをしながら通貨発行権を行使し好きなだけの資金を自由に国民に流すことができるから、日本のように国民の不安を煽るようなことはしなくてよい。大量出血の人に輸血用の血液がなければ助けられないが、いくらでも輸血用血液があれば助けられる。これが日本と中国の不良債権処理の違いだろう。

中国の制度は極めて優れた制度であり、世界最高水準の経済成長を維持できる制度である。財政非常事態宣言を出したり、国の借金は将来世代が返すのだとか少子高齢化で年金が危ないと国民を脅したりしなくてもよいのだ。今回米中貿易摩擦で景気悪化の心配が出てきたのだが、大規模減税を行ったり預金準備率を下げたりして景気を支えることができる。リーマンショックの際は4兆元(約60兆円)の景気対策で景気を支えた。それに比べ失われた20年と言われる長期不況が続いていてもこの間有効な景気刺激策が出せない日本の財政・金融システムはお粗末というしかない。米中貿易摩擦の余波や日米貿易摩擦や英国のEU離脱で景気が悪化しても消費増税をする日本。このままでは日本は果てしなく貧乏になってしまう。中国と日本の違いは自由に減税ができ財政規模を拡大できるかどうかという点だけだ。しかし政府支出を拡大すれば国の借金のGDP比は減少していくという上記内閣府の試算に従って、今こそ思い切って財政を拡大すればまだまだ挽回のチャンスはある。

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経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

財政拡大や減税の話をすると、必ずジンバブエの二の舞になるとコメントされます。
特に経済混乱のきっかけとなるのは、「植民地時代に強奪された白人の土地資産を黒人へと無償かつ強制的に権限を委譲しなさい」法案という無茶な法案が提出されたことで、これが成立してしまったせいで、多くの白人はこの時に土地を安値で売り払い、外国へ出て行ってしまいます。
これにより、白人経営者の農業技術、経営手腕も失われ、食料生産能力が低下します。
続いて、2007年、さらに追い打ちで、外資系企業に対して、「保有株式の過半数を譲渡するように、逆らったら逮捕」法案が成立、当然のように外資系企業の多くは撤退し、経済は衰退の一途をたどります。
結果・・・物資不足、食糧不足で、ただひたすら物の値段は上がり続け、とんでも無い額面の基軸通貨のジンバブエドルが量産され、さらにそれも紙屑同然に・・・。
https://matome.naver.jp/odai/2143313998236954401      ジンバブエトと日本との違いは生産力の差でしょうか?つまり日本は物あまりなので、ハイパーインフレなどジンバブエのようにはならないということですよね。

投稿: | 2019年1月22日 (火) 22時18分

同感です。ハイパーインフレは極端な物不足の時に起こります。ジンバブエはベネズエラと同様誤った政策で生産力を失い、そこで通貨発行をやればハイパーインフレになります。日本の場合は財政拡大により需要拡大と共に企業の国際競争力を上げることもできますから失われた20年、デフレ脱却を目指す政府にとっては最良の政策です。

投稿: 小野盛司 | 2019年1月23日 (水) 09時36分

 今日は。higashiyamato1979です。未だに我が国の政界・財界・大メディアは「さらなる改革を」「行財政改革の遅れが・・・」とこんなのばかりです。家計簿と同じ感覚で財政を語り、経団連の団塊経営者よろしくリストラと成果主義で数字の上では業績アップを達成できれば庶民の生活の困窮など知ったことかと云うわけです。増税至上主義を止めさせるべくこのロクデナシ共を引き摺り下ろすことが必要です。
 それでは決まり文句! お金が無ければ刷りなさい! 労働はロボットに!人間は貴族に!

投稿: higashiyamato1979 | 2019年1月27日 (日) 12時36分

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