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2020年4月17日 (金)

企業に賃上げをさせたら実質GDPは下がる ・・・ NEEDSの結論(No.403)

安倍首相は7年連続で経済界に賃上げを要請した。彼は賃上げが実現すれば消費が拡大し経済が発展すると思っているらしい。本当にそうなのかを確かめるために、日経NEEDS日本経済モデルを使って、一人当たりの雇用者報酬が10%増加するとどうなるかを計算し、増加させなかった場合と比べてみた。結果を下の表で示した。雇用者報酬を上げると安倍首相の期待通り、消費が伸び名目GDPが拡大した。しかしこれは物価の値上がりで打ち消され、実質GDPは逆に下がった。

403
強引に給料を上げれば多くの国民は喜ぶのだが、それ以上に物価が上がれば嬉しくない。それに企業の経常利益は激減しているから会社には負担が大きい。その結果株は大きく下がり、地価も下落した。失業者は増え有効求人倍率は下がった。資産残高の合計は下がっている。

もちろん賃上げがいつも悪いことだということではない。しかし国が企業の経営に口出しすると失敗することが多い。そういう企業経営への危険な介入をするよりも、国が間違いなく発展する政策を行うべきだ。それを我々はいくつか提案した。
①全国民に現金を給付する
http://ajer.cocolog-nifty.com/blog/2020/03/post-ea124f.html
http://ajer.cocolog-nifty.com/blog/2020/04/post-23c24c.html
②減税をする
http://ajer.cocolog-nifty.com/blog/2020/03/post-055de9.html
③公共投資などの財政出動
http://ajer.cocolog-nifty.com/blog/2020/03/post-2ef90f.html

これらの政策は国民の一部の人達にとって利益だが、他の人達には不利益というのでなく全員に利益をもたらすものである。これは国と国民がカネを奪い合うのでなく、国が通貨発行権を行使しカネを作り出しそれを国民に与えるからである。デフレ脱却ができていない日本には経済を活性化するための特効薬になる。

この試算に協力して下さいました荒井潤氏と山下元氏に感謝いたします。
本試算では日経新聞社の承認を得てNEEDS日本経済モデルMACROQ79を使用しましたが、その推計結果に関しては日本経済新聞社が承認したものではありません。

 

 

 

 

 

 

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