パチンコより家庭内感染を止めることを優先せよ(No.408)
新型コロナ対策担当大臣である西村康稔氏は全く頼りない。何か聞かれるといつも「専門家に聞いてみる」と言う。そうであれば専門家の誰かに10兆円渡して国難を打破するために使ってくれと頼んだ方が良い。新型コロナ対策担当大臣はコロナについて熟知している専門家に担当してもらうべきだ。
政府は外出しないようにと呼びかけている。誰もが外出しないなら飲食店などあらゆるお店に客が来なくなり、経済打撃は極めて大きく10兆円どころではない。しかも外出しなければ、逆に家庭内感染が深刻化することを忘れてはならない。つまりステイホームと言うなら同時に家庭内感染防止策を徹底的に行わなければならないのである。しかし、家庭内での隔離は日本の小さな家屋では絶対無理だ。最良の方法は感染者を家庭内でなくホテルなどの宿舎で隔離することだ。
厚生労働省は4月28日、新型コロナウイルスの感染者を受け入れる軽症者向け宿泊施設を公表した。患者の受け入れが可能な部屋数は、35都道府県の計1万2090室で、うち862室が現在使用されている。隔離が進めば家庭内感染は防げるのだが、実際はそれが進まず、家庭内感染は深刻さを増しており、ステイホームが逆効果になってしまう。緊急事態宣言が日本に莫大な損害を及ぼしていることを考えれば、この非常事態を乗り切るため大至急感染者をホテルなどの宿舎に隔離する必要がある。なぜ感染者の隔離が進まないかであるが、ホテル側の準備が進んでいないことと感染者が自由を奪われることなどの理由で拒否することだろう。
ホテル側の受け入れ準備だが、国家非常事態であり、自衛隊の応援、あるいは非常勤職員を大規模に採用して協力してもらえば、迅速に進むのではないか。10兆円も掛からない。更に感染者の隔離をもし感染者本人が拒否するのであれば、その行為は家族やそれ以外の人達に死に到る病に感染させてしまう可能性があるわけで、強い措置を取ることも許されるべきだ。例えば隔離に応じなければ感染者の住所氏名を公表すると宣言するとか高額の罰金を支払わせるとかが考えられる。あるいは、隔離に応じれば見舞金を払うと約束してもよい。どの程度の見舞金かと言えば、例えば1泊あたり1万円としたら30日で30万円だから、自宅療養より得だと考え隔離に応じるのではないか。
濃厚接触者も同様の扱いをすべきだ。PCR検査を全員にすべきなのはもちろんだが、陰性であっても自主隔離を求められている人全員にホテルでも隔離をしてもらい、ホテル代はもちろん、見舞金まで払えばよい。1万人に1万円を払ってもたった1億円であり、それで多くの命が救われ、緊急事態宣言の解除に大きく貢献するのであれば安いものだ。また感染したかもしれないと思う人を片っ端から検査し、陽性になった人を隔離すれば、新規感染者は劇的に減ってくる。PCR検査を増やしたければ機動部隊として臨時職員を1万人雇い、どうして検査数が増えないか徹底的に調査する。電話がつながりにくいのなら回線を増やし、受付人数を増やす。部材不足ならその確保のために全国・全世界を奔走すればよい。PCR検査の優等生の韓国が援助しようと言っているのだから喜んで受け入れると良い。PCR検査に必要なRNA抽出キットが足りないからPCR検査は増やせないという意見もあるが、どうして日本だけがそのような絶望的な状況から抜けられないのか専門家が集まってじっくり議論をしてその議事録を公開して頂きたい。
東日本大震災における震災関連死は平成29年3月31日現在で3591人と復興庁から発表された。世の中には人の助けなしには生きていけない人がたくさんいる。外出禁止などとなれば、助けが得られずそういう人達は死ぬしかない。緊急事態宣言で人の行動を制限すれば、その意味で多くの人を死に追いやる。また金銭的に追い込まれて自殺する人も少なくない。人の命を守るために10兆円を必要なところに大胆にそして速やかに使ってもらいたい。西村氏は新型コロナ対策担当大臣としては失格だ。
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