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2020年6月22日 (月)

「PCR検査はやみくもに増やすべきで無い」に反論する(No. 416)

筆者の主張はPCR検査は誰でも無料で受けられるようにし、感染者を適切に隔離すれば市中の感染者は限りなく減少し、ほぼ自由な経済活動ができるようになり、日本経済が復活するということである。それをアピールするサイトは以下である。
http://chng.it/S9Y8TNFj

しかし我々の考えに反対し「PCR検査はやみくもに増やすべきで無い」と主張する人達がいる。例えば専門家会議委員の押谷仁教授、鎌江伊三夫東大教授、西村秀一医師(ウイルス専門)などである。ここで彼らの意見に反論することにする。彼らの意見は次の①~⑥である。
①陽性者が多数出て、医療崩壊する。
【反論】軽症者は入院する必要はなく、ホテルや指定された宿舎で隔離すればよく、医療崩壊にならない。むしろ症状があるのに検査を受けさせないこと自体、医療崩壊である。
②徹底した検査よりクラスター対策のほうが効果的。それには検査や診察への抑制的なアクセスが重要。そうしないと院内感染の危険が増す。
【反論】徹底した検査と徹底したクラスター対策を同時並行して行えば良い。だ液によるPCR検査なら院内感染のリスクは零。現在のクラスター対策班の規模を10倍にするべきだ。大学・研究所の協力強化。興信所も使った感染経路の徹底調査をするべきだ。クラスターが発生した事業所には補償金を払い休業要請をする。クラスターを起こしやすい医療機関、養護施設、夜の街関連で働く人々は定期的にPCR検査をする。PCR関連の予算は350億円しかついてないが、これを1兆円に引き上げるとよい。
③感染していないのに、検査で陽性になる人がいる。このような人を隔離するのは人権問題だ。PCR検査は100%正確というわけでなく、精度は70%くらい。感染していない人が陽性になり隔離したら人権問題。
【反論】感染者とはPCR検査で陽性になった人と定義している。本当に感染しているかどうか確かめる方法はない。つまり人権問題になり得ない。その偽陽性の人がもし感染者と同じ病室に入れられ、感染したら困るので、個室で隔離すればよい。精度を上げるには、PCR検査と抗原検査をセットで行えばよい。100%の精度でなくても陽性者を隔離すれば確実に感染者は減っていく。
④検査を担う技師が不足
【反論】全自動検査機を導入すればそれほど高度な技術は要求されない。
⑤全自動検査機の主要メーカーは米国企業
【反論】ロッシェ製コバス 6800/8800 PCR検査装置。国内の現有だけですでに63000件/日検査可能。タカラバイオはPCR検査で、2時間弱で最大5000件超を検査する手法を開発。ロッシェのものに比べ、処理能力は14倍である。抗原検査キットが5月13日に薬事承認された。15~30分で結果が分かる。週20万件分供給される。若干精度が落ちるのでPCR検査で確認。6月19日だ液が使える抗原検査を厚労省が承認した。6月22日の読売新聞には日大や塩野義製薬が秋にも実用化するSATICというだ液を使う検査法が紹介されている。精度も高く、技師・検出器も不要で30分で結果が分かる。
⑥RNA抽出薬などが足りなくなる。
【反論】ニッポンジーン、島津製作所などで生産。栄研化学のLAMP法やSATICを使うなら抽出薬はいらない。

第2波に備えるには、今はできるだけ市中の感染者を減らしておかなければならない。第2波が始まったら、その感染者に接触した可能性がある人を徹底的に検査し、陽性者を見つけ出し隔離するべきである。新しい検査法も次々登場しつつあり、国は従来の検査に後ろ向きな態度を改め、積極的に検査し隔離を進めて、コロナの感染の危険のない街を確保して頂きたい。

 

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