新規感染者激増を放置してよいのか(No.419)
新型コロナの感染者が再び増え始めた。3月頃から感染者が増えてきて、このままではニューヨークのように感染爆発が起き医療崩壊が起きると危機感を持った政府は4月16日全国に緊急事態宣言を出し人との接触を8割削減の要請と、接待を伴う飲食業などの休業要請を出した。その後急激に新規感染者数は減少していった。これは緊急事態宣言が効果あったと見るのが自然なのだが、実は新規感染者が減ったのは緊急事態宣言とは関係無いという説を唱えるダメな学者(政府の宣伝工作だったのか)が現れ、そのことがマスコミで何度も報じられた。それならと言って政府は5月25日には早くも緊急事態宣言を解除した。ダメな学者の言う通りであれば、それ以後新規感染者は増えなかったはずだ。しかしそんなわけはなく解除後新規感染者数はどんどん増えてきた。PCR検査数を増やしたためだと言う人もいるが言い訳にはならない。
ここで政府にとっての選択肢は次の3つのうちの一つだ。
①再度緊急事態宣言を出す。
②放置する
③大規模な検査をして感染者を隔離する
西村康稔経済再生担当相は2日の記者会見で「もう誰も緊急事態宣言はやりたくない」と語った。ということは事実上②を選択することであり、いくら感染者が増えても放置するということだ。これはスウェーデン方式であり、大変多くの感染者と死者を出し、周りの国々から交流を拒否されている。多数の感染者が街に出ていることを知れば、誰も夜の街で遊ぼうとしないし、飲食店ですら敬遠するし、乗り物に乗って旅行に行く気もしなくなる。政府はGOGOキャンペーンで旅行に行くように勧めるが、命の危険があっても行けといわれても行く気にならない。つまり経済へのダメージはこのケースが最悪だ。
次善の手は①再度緊急事態宣言を出すことだ。1回目の緊急事態宣言で日本は30~40兆円の損害を被った。それをまたやるのか。そして感染者が一時的に減り、その後解除したらまた感染が広がる。馬鹿馬鹿しいと思わないか。新型コロナを封じ込めた韓国、中国、台湾、ベトナムなどを見倣うべきだ。要するに大規模なPCR検査を行い、感染者をすべて隔離すれば、自粛も休業もいらない。安心して夜の街で楽しむことができる。これが最も安上がりでしかも経済の回復が早い③の場合だ。そんなものできないと決めつける人がいる。武漢では990万人にPCR検査を行い300人に陽性反応がでた。陽性の割合は0.003%だった。陽性の人はすべて無症状感染者だった。費用は僅か約137億円。1日100万人分の検査ができるという。PCR検査は誤差が大きく、非感染者を陽性と判定してしまうことがあると言われているがこの結果より誤判定の確率は0.003%以下だ。
日本でも同様な検査ができないわけがない。唾液で検査できるので検体の採集の際の危険はほとんどない。感染者が少ない地区では10人ずつまとめて検体を検査し、陽性になったグループのみ更に詳しく調べればよい。新型コロナを封印できれば、来年のオリンピック開催の可能性が開けてくる。PCR検査が今後の日本の運命を決める。
PCR検査を誰でも無料で受けられるようにせよと政府に要求するサイトは以下をご覧下さい。
http://chng.it/S9Y8TNFj
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