政府経済見通しと内閣府計量分析室の問題点(No.460)
年2回「中長期の経済財政に関する試算」というものが内閣府から発表される。これは極めて欺瞞的で狂った羅針盤と呼ばれ、政府もマスコミも国民もこの試算に騙され間違った道を選択し、それが日本経済を急速に衰退させている。筆者は繰り返し担当者に電話し追求している。正しい試算は『ベーシックインカムで日本経済が蘇る』小野盛司他で詳しく示されており、この本のkindle版がアマゾンの経済の分野で売上げトップになった。
ところで先日政府経済見通しをつくっている担当者と話した。
http://ajer.cocolog-nifty.com/blog/2022/02/post-c98fe8.html
担当者によれば、これは今年度と来年度の見通しをつくっているが、よく的中した予測だそうだ。それは本当かどうか確かめるためにグラフで比較してみた。
確かに全く当たらないわけではないのだが、実績をみると経済が大きく落ち込んだときもずっとプラス成長を予測している。自分たちは予言者ではないからリーマンショックのように予想しなかった出来事があると成長率は見通しは実績よりはるかに過大評価となる。
次のグラフは「中長期の経済財政に関する試算」にあった歳出と名目GDPの関係である。
歳出は大きく変化しているのに、名目GDPはそれに関係なく増え続けている。モデル計算ならこれはあり得ない。歳出が減少したら名目GDPも必ず減少する。この点を追求すると内閣府計量分析室と政府経済見通しの担当者は責任を相手になすり合いをする。本当は両者が責任を持って説明する義務があるのだが、彼らには国民を騙すことしか考えていない。
| 固定リンク
コメント