プーチン勝利なら人類滅亡の危機(No. 463)
ロシアはウクライナ侵攻で、無差別に罪のない民間人を大量虐殺している。プーチンはテロリストと呼ぶべきであり、人類は最悪の人物に核のボタンを持たせてしまった。ここに到っては、このテロリストに戦争の勝利を与えてはならないということだ。もしプーチンが勝利なら次々と戦線を拡大し領土の拡大を続けるから、かつてのヒットラーの再現となる。幸いなことにプーチンは現代の戦争を理解しておらず、軍事小国ウクライナを相手に大苦戦している。そもそも何のために罪のない人々を殺すのかを説得力のある方法で説明していない。ロシア人全員がプーチンのような残忍な人間というわけではない。どこかの時点で反乱が起きると期待するばかりだ。
プーチンの考えは古い。例えば戦車で大規模に攻撃しようとしても、ドローンやジャベリンのような対戦車ミサイルで破壊されてしまう。簡単な武器で、その100倍のコストの戦車が破壊されてしまう。戦闘機、ヘリコプター、輸送機なども自動誘導のスティンガーミサイルで破壊される。すでに甚大な被害がでており、ロシア軍の将官20名のうち7名も戦死した。しかし敗色が濃くなると、残忍なプーチンは破れかぶれで化学兵器や核兵器すら使おうとすると恐れられている。
ロシアのペスコフ大統領報道官は3月22日、CNNテレビのインタビューで、ロシアによる核兵器使用は「わが国の存亡に関わる脅威にさらされれば、あり得る」と述べた。軍事小国ウクライナに侵攻して勝てないとわかったら、ロシアの存亡に関わる脅威だと言いたいのだろうか。勝てないと分かったら自らの不甲斐なさを理解し、退散すればよいだけであり、ロシア存亡に関わる脅威であるわけがない。ロシアが核攻撃をうけた場合、〈死の手〉というシステムで、自動的に全世界に向け核ミサイルが発射されるシステムになっているそうだ。これは単に脅し文句であり、こんな脅しでビクビクしていたら、プーチンは際限なく戦線を拡大する。その意味でこの戦争はウクライナで絶対に止めなければならない。
NATOは戦闘機やミサイルの提供を躊躇している。提供すればロシアと交戦することになり、第3次世界大戦に突入する恐れがあると考えている。しかしロシアのGDPは世界のGDPの数十分の1に過ぎない。ロシアは全世界を敵にして戦争を始める気があるだろうか。ロシア軍はウクライナさえ占領に失敗しており、多くの戦死者を出し相当弱体化していて、今後更にロシアが米国本土を攻撃できるわけがない。ロシアが核を使用するなら、NATOでロシア全土を一斉核攻撃すると宣言すべきだ。これは危険なチキンゲームだがプーチンが大統領である限り避けられない。しかしロシア本土に大規模な核による反撃があると知れば、核攻撃は躊躇するだろう。死にたくないと考える側近が止める可能性もある。核戦争になればロシアに勝ち目はない。
この戦争、ウクライナの一部を独立国家として認めることになるなら、プーチンは高らかに勝利を宣言するだろう。そしてこの残虐な戦争犯罪の拡大を止めることができなくなる。SNSなどを通じ、これは戦争犯罪なのだ、このままだと世界大戦になるし、極めて多くのロシア人が死ぬことになると教えるべきだ。プーチンは国営放送で偽りの情報を流し続けるだろう。西側はその情報戦に勝つ必要がある。武器の更なる提供、義勇軍の派遣に加え大規模な経済制裁を更に強化し貧乏な国ロシアを更に追い詰める必要がある。プーチンを追い詰めれば何をするか分からないと恐れるべきではない。
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